マイナビから発表された5月末時点の25年卒内々定率は74.4%(前年比4.2pt増)でした。4月調査に続き前年を上回って推移している状況でした。ちなみにリクルートからは6月1日時点で82.4%(前年79.6%の2.8pt増)と発表されています。
未内々定者を含む活動継続の割合は51.6%でした。25年卒は高い内々定率でありますが、半数は活動を継続していることがわかります。6月の解禁に合わせて選考に入る企業がありますので、順調にコトが進めば、6月末から7月順辺りから無事就活を終える学生が増えてくるのではないかと思われます。
今回は就活での生成AIの利用したことがある学生にどのように利用したか(複数回答)
尋ねたところ、「エントリーシートの推敲」が56.6%で最多になっていたとのことでした。次点が「エントリーシートの作成」41.7%となり、エントリーシートで活用されている傾向が多いことが明らかになりました。
生成AIを利用する理由については、「自分のアウトプットを改善改良するため」、「作業時間の短縮になるため」が多く挙げられていました。
22年後半あたりから生成AIが注目されていますが、就活における活用もますます進んでいくでしょう。一方で、ITネイティブといわれる世代である就活生が活用できないとしたら、それはそれで評価が分かれる話となりそうです。
ここで少し気になったのは、時短についてです。勿論就活はある期間に集中して行うものですので、時間を最大限有効に使うことは大切です。ですから、単なる作業になるコトをさまざまなツールを活用することは賢い選択であると思います。しかし、自らで思考する類のコトを何かを利用して代用すると、もはやそれは「自分の考えや思い」として第三者へ提出することは、思考を深化させなければならないように思います。
そういったクセがついてしまうと、ビジネスの世界ではイノベーティブやクリエイティブな活動が難しくなるように思うのです。Z世代の皆さんが中堅からベテラン職業人となることには人間が行う仕事にも大きな変化があるのかも知れません。そのようなときに、AIに置き換わる職能は少なくないように考えるのですが、イノベーティブやクリエイティブの活動はAIに移行することが難しいものではないかと思われます。ですので、こういった要素のある部分は、学生時代からコツコツ力を養うようにされることをお勧めします。
学生の世界でもスキルといわれるものがたくさんあると思います。もちろんビジネスの世界にも、星の数ほどあります。大切なことは、スキルを使いこなすのか、それともスキルに使われるのか、どっちの自分にあなたはなりたいかです。