【2025年新入社員が描く理想の社会人像とは?】最新調査から読み解く、自己分析と企業研究に活かすヒント

社会人になる直前、学生たちは何を理想としているのか?

「社会人になったら、どんな人でありたいですか?」

就職活動中、自己PRや志望動機を考える際に多くの学生が直面する問いかけです。しかし、抽象的な理想像を求められると、どう答えていいか迷ってしまうという声も少なくありません。

そんな中、2025年4月に入社予定の大学生・大学院生1,104名を対象とした「入社直前意識調査」が、ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所(R)によって実施されました(調査期間:2025年1月21日~3月7日)。

この調査は、「理想の社会人像」「入社前の気持ち」「就職先選びの重視点」などを明らかにした、就活生や若手社会人にとって極めて参考になる内容です。

本記事では、この調査結果から浮かび上がる「今の若者が目指す社会人像」をもとに、26卒・27卒の就活生が自己分析や企業研究で意識したい視点や取り組み方を詳しく解説します。

調査から見えた「理想の社会人像」上位10項目

まず、「あなたが理想とする社会人像は?」という自由記述への回答から集計された上位10ワードがこちらです:

• 信頼される

• 責任感がある

• 協調性がある

• 成果を出す

• マナーがある

• 報連相ができる

• 気配りができる

• 謝れる

• 礼儀正しい

• 感謝を伝えられる

これらのキーワードからは、“人としての信頼性”や“チームで働く力”を大切にしている学生が多いことがわかります。

とりわけ、「信頼」「協調」「報連相」「気配り」などは、学生時代よりもビジネスの現場で強く求められる要素です。

こうした価値観をあらかじめ認識しておくことは、入社後のリアリティショックを軽減し、自身の成長目標の設計にもつながります。

入社前の気持ち:期待と不安のバランス

「社会人になる今の気持ち」を尋ねた質問では、70.7%の学生が「期待」と回答しています。

一方で、29.3%は「不安」と回答しており、具体的には以下のような声が挙がっています。

• 仕事についていけるか不安

• 人間関係がうまくいくか心配

• ミスをしてもどう対応すべきか分からない

• 社会人としての責任を果たせるか不安

期待と不安が混在している状態は、ごく自然なものです。しかし、不安が強くなりすぎると、業務への消極的な姿勢やコミュニケーション不足につながる可能性もあります。

だからこそ、「理想像」をあらかじめ明確にし、自分にとって“どんな働き方がフィットするか”を言語化しておくことが、就職活動の段階からとても重要になります。

就職先選びで重視されたポイント

調査では、就職先を選ぶ際に学生が重視したポイントとして、以下の傾向が明らかになりました(複数回答):

• 安定して働ける会社であること(62.1%)

• 自分がやりたい仕事ができること(57.5%)

• 職場の雰囲気が良いこと(51.8%)

• 教育・研修制度があること(43.1%)

• 福利厚生が整っていること(40.8%)

この結果から、「仕事内容の魅力」よりも「人間関係」「成長支援」「安定性」など、職場環境を重視する学生が多いことがうかがえます。

つまり、多くの学生が「理想像」に沿った働き方ができるかどうかを、企業選びの軸としているのです。

就活で活かすための3つの視点

調査結果をもとに、これから就職活動を本格化させる26卒・27卒の皆さんに向けて、自己分析・企業研究で意識すべき3つの視点をお伝えします。

1. 「自分にとっての信頼される人」とは何か?

ランキングの1位に挙がった「信頼される人」ですが、これは非常に抽象的な言葉です。

だからこそ、自分にとっての定義を掘り下げてみましょう。

• 期日を守る人

• 有言実行する人

• 他人を尊重する人

• ミスを隠さず誠実に向き合う人

あなたが思う「信頼される人」を言葉にできれば、自己PRや志望動機の軸にもなり、企業との価値観のマッチングを確認する材料にもなります。

2. 自分の理想と企業のカルチャーの接点を探す

就活では、どうしても「企業が求める人物像」に合わせて自分を演出しがちです。

ですが、重要なのは“自分の理想”と“企業の風土”が重なっているかどうか”です。

たとえば、「協調性」を大切にしている学生が、スピードと個人裁量を重んじる企業に入社すると、ギャップに苦しむ可能性もあります。

OB・OG訪問や説明会で、「その企業ではどんな人が活躍しているか」「評価される行動とは何か」を積極的に質問してみてください。

3. 企業研究では「制度」ではなく「文化」に注目

調査では「教育制度の充実」を重視する声が多くありました。

ただし、制度が存在する=実際に活用されているとは限りません。

たとえば:

• 「研修がある」と言っても、内容は座学だけか?OJTの質は?

• 「フォロー体制あり」とあるが、実際の先輩の関わり方は?

• 若手が発言・挑戦しやすい雰囲気があるか?

制度とともに、その企業の“カルチャー”や“リアルな現場の風景”にも目を向けることで、入社後のリアリティショックを軽減することができます。

おわりに|理想像を言葉にすることが、迷わない就活につながる

就職活動は、自分をよく見せることよりも、“自分を深く知ること”の方がずっと大切です。

理想の社会人像を言語化することは、あなた自身のキャリアの軸を作り、

企業とのミスマッチを防ぐ指針にもなります。

今回の調査をきっかけに、あなたが思う「信頼」「責任」「協調」とは何か?

どんなときにやりがいを感じるか?どんな環境で力を発揮できそうか?――

一つひとつを丁寧に振り返ってみてください。

あなたの理想が、やがて誰かの信頼を支える強みになります。

就活もキャリアも、焦らず、あなたのペースで進めていきましょう。

私たち「あおもりHRラボ」は、皆さんの一歩一歩を応援しています。

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