
就職活動中は、時事刻々と変化する社会の動きを把握理解しておくことも大切なポイントです。就活終盤を迎えた23年卒の学生はどんなニュースワードに影響を受けたのか、マイナビ学生就職モニター調査で知ることができました。
1位は3年連続「新型コロナウイルス感染症」でした。授業がリモートで行われたり、サークル等の活動ができなかったり、行動制限などの影響を受けガクチカで話せる話題がなく、ESや面接で自己PRに苦戦した学生も少なくなかったでしょう。また、業界研究や企業研究を進める上でも直接訪問してその空気感などを実感する機会を得ることが厳しい状況に合った就活生にとって、その影響は非常に大きかったことが理解できる1位です。
2位はコロナ禍で定着した「テレワーク・リモートワーク・在宅勤務」です。就活を進める中で、「リモートワークができるかどうか」、「出社と在宅のハイブリッド勤務ができるかどうか」を基準に加えて企業選びをする学生の存在が話題になりました。
3位は4年連続トップ10入りをしている「SDGs」でした。避けて通れない社会課題であり、企業にとっても重要な戦略になっていくと考えている学生が年々増えていることが伺えます。学生からは「今あるものを有効活用していく必要があると考えているから」や「SDGs目標達成に向けて企業努力をし、それをアピールするのは、今後グローバルな環境で生き抜いていくために必要だと考えたため」といった声がありました。
4位は「withコロナ」でした。学生生活や就職活動に大きな影響を受けた新型コロナウイルス感染症については、今後もその対象に限らず影響はあることを認識していること、その環境の中でどのように社会人生活を送るのかなどの思案が伺えます。
5位は「働き方改革」でした。いまの若い世代は、ライフワークバランスに重きを置いたライフキャリア志向を持つ傾向にありますので、企業選びの際も重要なポイントとなっています。「自分の働く場所や働き方をある程度自由に選びたい」という彼らの声を企業組織がどう応えていくか、注目されています。
6位と8位は、これからさらなる成長が見込まれるITやデジタル分野に係るワードでした。学生も大きな関心を寄せていることが伺えます。
7位となった「女性の活躍推進」は、情勢のみの集計では3位でした。
さらにランク外では、「日本の低賃金」、「週休3日制」、「ウクライナ情勢」、「副業解禁」などのワードがありました。社会情勢にアンテナを張っておくことは、学生にとっても有益なことです。就活のためではなく、今この社会で生きるものとして、時々刻々と変化をする社会に関心を持って欲しいと思います。