前回に続き、24年卒学生を対象にしたインターンシップに関する調査(調査対象:24年3月卒業予定の全国の大学3年生・大学院修士課程1年生、調査期間:2022年5月18日 ~5月25日、回答数:1,189人)の結果から24年卒学生の思考を読み解いてみます。
いよいよ夏のインターンシップが始まる。多くの3年生が夏のインターンシップ参加を機会に就活をスタートする傾向が多い。そこで、現時点で興味のある仕事や、やりたい仕事があるのかを尋ねたところ、「何となくイメージがある」と事得た学生が約7割を占め、「具体的にある」は2割未満でることがわかった。
大学3年生(修士1年生)の5月での調査ゆえ、やりたい仕事や志望業界が明確になっている学生は少数で、これから志望を明確にするためにも、インターンシップ等のプログラムに積極的に参加したいと考えている学生が大多数ではないかと思います。
興味がある、働いてみたいと思う業界を10分類の中から3つまで選んでもらった結果、文系の1位は「サービス」で5割を超えた。理系は、学部生・院生共に1位「メーカー」で、中でも院生は8割以上が「メーカー」を選択していた。
興味を感じる仕事や働いてみたい業界について、興味を持ったきっかけを尋ねたところ、最も多かったのが「大学入学前から志望していた」の4割強で、「商品やサービスのユーザーとして興味を持った」が約3割と続いた。
これからインターンシップ等への参加や、業界研究を進めて行くなかで、志望進路を固める学生が増えてくるが、「業界研究をして興味を持った」と答えた学生が30.9%と、既に就活を稼働している学生の存在も明らかになった。
Z世代と呼ばれている現在の学生は、先々の就職を考えて、何を学ぶかを選択している学生が少なくないこともうかがえました。
1学年上の先輩になる23年卒学生の就活と比べて自分たちの就活についての見通しについて、「非常に厳しくなる」14.6%、「やや厳しくなる」40.3%を合わせると、半数を超える54.9%の学生が厳しい就活になることを覚悟しているように伺える。統計的数字を追うと24年卒学生にとっての就活も「売り手優位」に感じられるものだが、本当に自分が就きたい仕事に進路を決め、納得して就活を終えることを就活のゴールと考えるならば、決して楽な道ではないことだけは肝に銘じて取り組むことが大事だと、理解して欲しいものです。