25年卒 インターンシップ参加割合

25年卒学生の12月時点におけるインターンシップ等の参加割合は前年から3.3pt増の91.4%であったことが、マイナビの調査で明らかになりました。

インターンシップの位置づけを複数回答で訊いたところ、最多は「就職活動に向けた準備の場」66.2%、最も重要だと思うものを単一回答で選択してもらった場合の最多は「適職を知るための機会」24.0%となっていました。

25年卒学生からインターンシップの定義が改正され、「広報活動開始後」という条件があるものの、インターンシップ参加時の情報を採用選考に利用できるようになったこともあり、夏季シーズン以降も参加者が増えていることが伺えます。インターンシップ期間から就職活動を意識する傾向が高まっていて、「早期選考に参加するための機会」との回答も複数回答で48.1%と半数近くになっていました。しかし、それを最大の目的とするのではなく、キャリア形成を目的としてインターンシップに参加している学生が大勢いることも明らかになりました。

インターンシップ等での経験を通じて成長したと感じたことを、社会人基礎力で示されている12項目の力から最もあてはまるものを選んでもらい、その理由を尋ねたところ、最多であったのは前年と同様で「主体性」30.2%でした。理由としては、「以前まであまり主体性を発揮する機会がなかったが、インターンシップに何個か参加するなかで主体性を身につけることができた」「準部からインターンシップ参加までほとんど一人で動かなければならなかったため、物事に進んで取り組む力はついた」など、これまでと異なる経験をしたことで、「主体性」と言う力を身につけることができた、旨の回答が目立っていました。行動を起こせた自分に成長を感じている素直な気持ちが伝わってくる内容で、自ら決めて行動するという体験学習のメリットが享受されていることが伺えました。

社会人基礎力で示されている12項目は次の内容となる。

  1. 主体性:物事に進んで取り組む力
  2. 課題発見力:現状を分析に、目的や課題を明らかにする力
  3. 傾聴力:相手の意見を丁寧に聴く力
  4. 実行力:目的を設定し、確実に行動する力
  5. 発信力:自分の意見をわかりやすく伝える力
  6. 働きかけ力:他人に働きかけ、巻き込む力
  7. 計画力:課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力
  8. 状況把握力:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
  9. 柔軟性:意見の違いや相手の立場を理解する力
  10. 創造力:新しい価値を生み出す力
  11. 規律性:社会のルールや人の約束を守る力
  12. ストレスコントロール力:ストレスの発生源に対応する力

主体性と回答した理由では次のような声が挙げられていました。

  • 自分は、グループディスカッションが苦手な方であまり話さないことが多かったのですが、少しずつインターンシップで経験を積んでいき、自身から動いて積極的に話せるようになりました。過去の自分と比較すると成長したと感じました。(文系男子)
  • 対面のインターンシップはもちろんのこと、特にWebでのインターンシップでは、個人で訊きたい質問をしなければならないし、積極的にコミュニケーションを取らなければグループワークなどに支障が出てしまう為。私自身、主体性を、以前まであまり発揮する機会がありませんでしたが、インターンシップに何個か参加するなかで主体性を身につけることができた。(文系女子)
  • 準備からインターンシップ参加まではほとんど一人で動かなければならなかったため、物事に進んで取り組み力はついたかなと思います。また、インターンシップでは、主体性が重要となってくるため、嫌でも主体性に対して成長できたかなと思います。(理系男子)
  • 新しく人と関わることが面倒で、主体性を持って行動することがあまりなかったが、就活をする上で、自分で行動していかないといけない場面も増えて、面倒だと思っても積極的にインターンシップや仕事体験に参加したから。(理系女子)

インターンシップ・仕事体験という活動を通して、さまざまな側面で成長を実感している学生が多いことが伺え、嬉しく思います。インターンシップ等就職活動準備のためだけでなく、社会人への準備として重要なものになっていると思われます。社会人インターンシッププログラムも整いつつある昨今、こうした体験学習の目的や参加意義がさらに深められることを望んでいます。

キャリア形成における体験学習にインターンシップは書くことができないものですので、2月から開始する「社会のトビラ塾」では、夏季インターンシップへの参加にフォーカスした課題も用意しています。20日・27日に「社会のトビラ塾」Web説明会で趣旨からプログラムの背景までお伝えします。ご興味がございましたら、是非お申し込みください。夏季インターンシップ参加を計画されている25年、26年卒業予定の学生の皆さんには、きっと役立つ課題実践型のアクティブ・ラーニングとなります。

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