あなたの就活で選考を受ける企業を選ぶ基準は何でしょうか。一般的によく聞こえてくるのは、「安定」「収入」「休みの取りやすさ」「(企業・業界の)成長性」などが浮かんできますが、あなたはいかがでしょうか?
例えば厚生労働省から出ている「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、20~24歳における賃金(令和4年6月分として支給された所定内給与額)では、大企業:227,200円、中企業:216,700円、小企業:209,700円でした。
大企業と中企業では10,500円、小企業とでは17,500円の差となります。新卒入社時点における、企業規模による差はあまり大きくはありません。でも、55~59歳においては、大企業:427,000円、中企業:364,300円、小企業:318,300円となります。つまり、大企業と中企業では321,600円、中企業とでは108,700円その差が大きく現れます。
金属線数が進むごとに賃金格差が大きくなる傾向にあり、生涯年収で考えると大企業が有利という話になります。この点だけが理由ではありませんが、新卒学生の人気が大企業へ集まるのもうなずけます。
しかし、これからの時代と特にそうだと思うのですが、中小企業に就職しても大企業並みに収入は伸ばせる、という情報を知って欲しいと思っています。
勿論、収入を増やすにはただ、長く務めるだけではいけません。着実にスキルを身につけ、そのスキルを磨き続けるならば、収入を伸ばすことは難しいことではないということです。
大企業では配属先の部署やポジションにより、業務内容は細分化されていることが多いですね。一方で中小企業では幅広い業務を受け持つことは珍しいことではありません。ですから、新人であっても仕事を通して、若手が多くの体験を積むことができます。そこで幅広い業務に関わることでスキルや適性を見極められる機会も少なくないのです。そうこうしている中で実績を積むことで、キャリアアップの機会をたくさん得ることができる時代になってきました。それはこれまで以上に可能性が広がったことでもあります。
職業人にとって収入はとっても大切なものです。なので、勤める会社の規模でその額が変わるとなると、誰だって大企業に入りたいとなるのは正直な話です。でも、希望者全員が大企業に入社できるシステムはありません。それよりも自身の強みを武器化するまで磨き上げて、職能で職業人のプロを目指すことで、行き着くところ、自身で自分の収入をある程度コントロールできるレベルまでキャリアを高めることができる時代になっていることを知ることも就活生には大事な情報だと思います。