温暖化など地球環境に関する課題解決につながるように、社会や地域活動に配慮を加えたり、そうしたサービスや商品の消費を促進する動きがあることは皆さんもご存知かと思います。
就活関連においては「エシカル就活」という表現が頻出しています。エシカルとは「倫理的な」といいう意味です。近年では「法的な縛りはないけれども、多くの人たちが正しいと思うことで、人間の本来持つ良心から発生した社会的な規範」を示す言葉として使われることが増えています。
特に産業革命以降、科学技術の発展と共に人の生活はより快適になりました。そのなかで、ものを作る人と使う人の繋がりが複雑化し、ものがもたらす豊かさとその背景が切り離されたように思うのです。
近年の猛暑や雪国での積雪量減少を考えても、私たちの生活の在り方が地球環境と直結していることへの自覚が一人ひとりに求められている時代に、私たちは社会生活を営んでいることを深く理解することが必要だと思うのです。
特に学生の皆さんは、何を食べるか/食べないか、何を着るか/着ないか、お金を何に使うか/使わないか、といったことの選択基準としてエシカル思考を発揮している若者が大勢おられるように感じています。ときには「なるほど」と感心させられるとともに次回からは私もそのようにしようと学ぶ面もあります。
就活やキャリア支援を行う中で「選択」という言葉を頻繁に使うのですが、改めて考えてみますと、これまでに選択してきた結果として今日の状態があるのです。より良い未来を創造するためには、一つひとつの選択にもっと意識を向け、創造を実現するための選択をしなければいけません。
そんな思考がZ世代と呼ばれる若者に広がっていることを心から頼もしく、また誇りに思います。
これまでとは異なる価値観で、商品やサービスを選ぶ消費者が増えているのは今や世界的な傾向となっています。時代の流れの一つにエシカルが定着してきたと捉えていいでしょう。その傾向が就活の企業選択にも及んでいることを感じています。自分の価値観に合った企業を選ぶのは、Z世代にとってはスマートな意思決定なことともいえるでしょう。
26年卒の皆さんに勧めたい夏休み中に取り組むことに、自分の企業選択の基準を整える(言語化)ことがあります。広い意味で自己分析に関係する内容でもありますが、後々さまざまな要因で判断がブレないように3年の夏にしっかりと整えておきましょう。