他に選択肢がある

体験を通して学んだこと、つまり体で覚えたことは深く定着するものだと思っています。たとえば、多くの人がコロナ禍に体験したことだと思うのですが、いままで普通で当たり前だと思っていた日々の暮らしは、まったく当たり前ではなかったことを知る機会となりました。

いままで「これしかない」と思っていたコトの多くには、じつは「他に選択肢がある」ということです。日本だけではなく世界が止まったあの頃、パンデミックを田舎と都会の二拠点生活をする者としての俯瞰的かつ客観的に、そのとき現実に起きていることを深考して得た気づきです。

いま、活動中の25年卒の皆さん、就活準備に取り組まれている26年卒の皆さんも、おそらく同じような気づきを得ていたのではないでしょうか。

わたしたちは、目の前の出来事や物事にとらわれすぎると、他に選択肢があるということに至らないくらいに盲目的になってしまう傾向を持っています。どうか、いま取り組んでいることで、壁や困難を感じたときに思い出してほしいのです。一端動きを止めて、「他に選択肢があるのでは?」と自分に問うのです。そして考えて、再度選択をするのです。これを「止まって、よく視て(考えて)、主体的に選んで、自律的に動き出す」と言語化しています。

就活を進めていくと、上手くいかないことや思ってもいなかったことに遭遇するものです。時には心無い言葉に傷つくことだってあります。そういう理不尽とは、社会人になっても遭遇するものです。

人間は弱く小さな存在ですが、壁や困難に直面したり、何かに失敗したりすると凹むことだってあります。その時に私たちは本質的な強さや勇気が試されるのだと思うのです。

人生は運命だ、とおっしゃる人もおられますが、個人的には人生は選択である、と考えています。この社会には、どんなことも前向きにとらえる人と、どんなことも後ろ向きにとらえる人がいます。二者を比較して思うことは、前向きにとらえる人の方が、いい人生を過ごしているということです。

私たちが気づくべきことは、自分が無意識に後ろ向きの選択をする癖がないかということです。自分のことは自分がよくわかっていると考えがちですが、こう言うことってなかなか自己認識できていないものです。それもあって、面接では自分を正しく理解しているかどうかを見られるのです。

学生が就活を実践するということは、あなた自身の内なる力(人間力)を養う機会だととらえて、前に進んでいきましょう。社会に出ると、どうしてもある程度以上の心の強さ、心の鍛錬が必要になるものです。

関連記事一覧

TOP
TOP