マイナビから「24年卒大学生就職意識調査」が発表されました。企業選択のポイントは、「安定性がある」が5年連続で最多でした。一方で、大手企業志向については、2年連続で半数を割った結果となりました。ネームバリューではなく、中身重視が徐々に浸透しているのではと思われます。コロナ禍を過ごす中で学生自身もVUCA時代の当事者意識が高まっているのかも知れません。大企業=安定という捉え方をしないZ世代が徐々に増えてきているように思えます。


企業を選択する場合にどのような企業がよいかの質問に対しては、「安定している会社」が48.8%(前年比4.9pt増)で5年連続の最多でした。2位が「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」30.5%、3位が「給料の良い会社」21.4%となり、この3項目が昨年同様トップ3となりました。
「安定している会社」は3年連続、「給料の良い会社」は2年連続の増加となっていて、安定志向と待遇面に高い関心を持っていることが伺えました。

行きたくない会社の質問に対しては、「ノルマのきつそうな会社」が昨年に続き最多となり38.2%(前年比0.8pt増)、2位が「転勤の多い会社」29.6%、3位が「暗い雰囲気の会社」24.1%でした。昨年とトップ3の項目に変わりはないものの、昨年3位から2位になった「転勤の多い会社」は前年比3.0pt増と高い関心を集めていることが伺えました。選考時に配属先の確約を示す企業が話題となっていますが、学生の志向を捉えた戦略とマッチした上で求める人材の確保が可能となれば、今後も広まる採用法のひとつになり得るかも知れません。
共働き志向が高い世代とも言われていますが、勤務地を自分で選びたいと考える学生が多いことが良く現れた結果ではないかと思います。
現時点での志望度の高い業種を尋ねた問いには、昨年に引き続いて「食品」が最多となりました。また、コロナ禍の影響が大きかった業種の上昇も目立っていました。各業種ともコロナ禍の落ち着きなどを鑑み、採用活動を意欲的に開始していることがプラスに働いているのではないかと思われます。