23年入社の新入社員の皆さんは、入社から一カ月が過ぎ、職場の風や上司・先輩にも随分慣れてきた頃ではないかと思います。初給料はどんな使い方をされたでしょうか。私の研修参加者には必ずお伝えしていますが、ぜひあなたが初めて得た給料からご両親に感謝を込めたプレゼントをされてみてください。きっと素晴らしい体験ができることと思います。
先日発表された23年入社の新入社員4,428人が答えた調査結果から今年度の新入社員の傾向を考えてみました。
自分のキャリアアップにつながる理想の上司とはどんな上司ですか?の問いに対して、 最も多かったのが「間違いを指摘して正してくれる」57.4%で、 2位が「自分のことをよく見てくれ、声をかけてくれる」41.1%、 3位が「具体的に手順を細かく教えてくれる」40.9%と続きました。

ここから、間違いの指摘を受けること、手順をしっかり教えてもらうことが、自身のキャリアアップに必要だと考えていること、さらに上司とは小まめにコミュニケーションが必要とも考えていることが伺えます。
20代の時間の使い方として、字ごと・自己投資・プライベートのうち何を優先したいかを尋ねたところ、1位は「仕事とプライベート優先」27.7%で、4年ぶりに首位になりました。2位は「仕事とプライベートと自己投資をバランス良く」18.6%でコロナ禍の中で3年連続1位からランクダウンとなり、3位は「プライベート優先」18.4%で、10年前の約4倍に増えていました。

自分が成長するために必要なものは何だと思いますか?の問いに対しての回答で最多だったのは、「仕事を通じた成功体験」64.9%で、2位が「仕事を通じた失敗体験」60.9%、3位が「上司・先輩からのフィードバック」53.8%でした。

成長するためには、成功体験はもちろんのこと、失敗体験も必要であることを理解している若年者が多いことに頼もしさを感じます。また上司・先輩からのフィードバックを望んでいる姿勢も成長意欲と共に謙虚さや賢さが伺える結果ではないかと思います。そして、この問いで最も大切なことは、自分はどうなりたいか、をしっかり持っていることが大前提であることです。成長感はあるが自分の目指している方向に伸びていないとしたら、有限である時間を無駄に消費してしまった事態を招いてしまいます。
成長するためには、必要な代償を支払うことが必須です。それはお金ではありません。相応の負荷と相応の時間の積を積むなかに成長という結果が現れてくるのです。
ですが、相応の負荷も相応の時間も、自分ではそれこそ随分つぎ込んできたと考えていても、何かの機会で上を観ると、自分には及ばないほどに積み重ねている人の存在に気づかされたりするものです。そこで弱気になったり、諦めたりしてはいけません。そういった方々も外からは分別がつかないほどの微差に意味を見出して、その微差を大切に積み重ね続けた結果として、絶対差を築かれたのです。
あなたが積み重ね続けることができる微差を早く見つけることが、人生・キャリアで成功を手にする源泉だとおもいます。