22日間で、ここまで来ました
こんにちは、あなたらしく輝ける未来を共に創造して、キャリア形成や就職活動の支援をおこなっている【あおラボ】です。
今日で、10月の連載が終わる。22日分、お付き合いいただきありがとうございました。
1か月前、「自己分析はしましたか」と聞かれて、診断結果を思い浮かべた方もいたと思う。いまはどうだろうか。手元には、自分の言葉で書いた一行があるはずだ。
今日は、22日分を並べ直したい。そのあとに、手元に何が残ったかを確かめて、11月から何をすればいいかをお伝えする。今月つくったものは、ここで終わりではない。
Chapter 17 10月の22日間を、振り返る
まずは、今月やってきたことを順にたどりたい。5つの週は、それぞれ別の話ではない。1つの流れとしてつながっている。その流れを、ここで確認しておきたい。
17-1 第1週 誤解を解いた
10月の最初の2日で扱ったのは、自己分析とは何かという問いだった。ここで、多くの人が持っている思い込みを外した。
自己分析は、診断を受けて結果を知る作業ではない。結果は材料であって、答えではない。冷蔵庫に食材が入っていても、それだけでは料理にならないという話をした。そして「当たっている」で止まってしまうと、そこから先に進めない。必要なのは、なぜ自分はそうなのか、それが出たのはどの場面かを掘ることだった。あわせて、志望企業を選ぶときも、ESを書くときも、面接で答えるときも、軸になるのは1つだけだと書いた。その軸が、自分の強みである。
第1週の2本は、出発点になっている。いま読み返すと、1か月前とは違う読み方ができるはずだ。
17-2 第2週 強みの正体を知った
次の5日間で扱ったのは、強みとは何かという問いだった。今月の土台になった週だ。ここがずれると、あとの作業が全部ずれてしまう。
できることと強みは違う。見分け方は、疲れるかどうかだった。できるけれど疲れることは、強みではない。そして、スキルとコンピテンシーの違いも扱った。スキルは学べば身につくが、置かれた場所によって価値が変わる。コンピテンシーは、場所が変わっても持ち運べる。刀の森岡毅氏が示した3つの円では、いちばん内側に価値観、その外側にコンピテンシー、いちばん外側にスキルがあった。掘るべきは、2番目の円だった。さらに、企業の求める人物像から自分を探すと遠回りになることも書いた。
迷ったら、第2週に戻ってほしい。土台が崩れると、積み上げたものも揺れてしまう。
17-3 第3週 動詞で50個書き出した
3週目の5日間は、いちばん手を動かした週だった。好きなことを、動詞で50個書き出す作業である。
なぜ動詞なのか。名詞で書くと、自分がどう関わっているかが出てこないからだ。「音楽が好き」では、聴くのか、演奏するのか、人に薦めるのかがわからない。だから、名詞を動詞に変える問いを使った。手が止まったときの手口も、4つ用意した。時間軸や場所で区切る。人の目を借りる。嫌なことから逆に考える。写真や履歴などの記録を見返す。そして最後に、好きなもの、うまくいったもの、その両方のものに印をつけた。この印が、第4週の分類で効いてくる。
50個のリストは、今月いちばんの財産になっている。なくさないように、保管してほしい。
17-4 第4週と第5週 読み解いて、使った
後半の10日間で、集めたものを形にした。ここが、今月の成果にあたる部分だ。10日で、材料が道具になった。
第4週では、50個をT・C・Lの3つに分けた。偏りは欠点ではなく、選ぶための物差しになる。実際には、2つにまたがる人のほうが多い。そして、組み合わせで見たほうが像がはっきりする。数と実感がずれたときは、数より質を優先する。そのうえで、自分の型を一行で言い切った。第5週では、その一行を5つの条件に変え、仕事の中身で企業を探し、ESを組み立て、面接で語る形まで整えた。集める、掘る、束ねる、言い切る。第1週にお伝えした4つの作業が、ここで一周したことになる。
つくる段階は、ここで終わりになる。11月からは、使いながら直す段階に入っていく。

Chapter 18 手元に残ったものを、確かめる
振り返ったところで、いま何を持っているかを確認したい。今月の作業で、手元には4つのものが残っているはずだ。どれも、冬からの就活で使うことになる。
18-1 50個の動詞リスト
1つ目は、第3週に書き出した動詞のリストだ。すべての土台になっているものだ。いま、手元にあるだろうか。
このリストには、T・C・Lの記号と、3種類の印がついている。ただ、これで完成したわけではない。これから経験が増えるたびに、書き足していけるものだ。冬にインターンに行ったら、そこで出た動きを足す。アルバイトで新しい役割を任されたら、それも足す。50個が70個になり、100個になる。数が増えると、同じ種類の動詞が何度も出てくることに気づく。その重なりが、傾向になる。先週書いたとおり、材料が増えれば一行も正確になっていく。
このリストは、完成品ではなく育てるものだと考えてほしい。足す場所を、先に決めておくといい。
18-2 自分の型を言い切った一行
2つ目は、第4週の最後に決めた一行だ。冬の就活で、いちばん使うものになる。「私は、○○して、○○できる人です」という形だった。
この一行は、3つの役をこなす。ESの冒頭になり、面接の最初の答えになり、企業を選ぶときの基準になる。先週書いたとおり、一行があると説明がつながる。志望動機と自己PRとガクチカが、同じ人の話として届くようになる。逆に一行がないと、3つがばらばらの話に見えてしまう。そして、この一行は固定しなくていい。経験が増えれば、言葉はもっと正確になる。書き直すほど良くなるものだと思っていてほしい。更新を前提に、持っておく。
一行を、いつでも言える状態にしておいてほしい。覚えておくのではなく、口に出せる状態にする。
18-3 5つの条件
3つ目は、第5週の月曜につくった条件だ。企業を比べるための物差しになる。5つ、並んでいるだろうか。
「調べる時間が確保されていること」「伝える相手がいること」。こうした形で書いてあるはずだ。これがあると、企業を同じ基準で比べられる。9月の連載で、比べる軸がないと知名度や規模で決めてしまうと書いた。その軸が、この5つになる。しかも、この条件は入社したあとも使える。配属や異動のときに、合っているかどうかを自分で判断できる。言われたから納得するのではなく、自分の条件と照らして考えられるようになる。長く使う道具だと考えてほしい。
5つの条件を、11月の企業研究で使ってほしい。使うほど、言葉が具体的になっていく。
18-4 ESと面接の、下書き
4つ目は、今週つくった3つの文章だ。400字の自己PR、250字の1分の形、80字の20秒の形になる。
この3つがあると、冬の作業がまったく違ってくる。ESを書くときは、400字をほぼそのまま使える。面接では、聞かれ方に応じて20秒と1分を使い分ける。深掘りの3つの質問にも、答えを書いておいた。企業ごとに変えるのは、志望動機の後半だけだった。だから、1社あたり15分で書けるようになる。ゼロから書いている人は、1社に2時間かける。10社出すころには、この差が20時間近くになる。その20時間を、企業を調べることに使える。
3つの文章を、取り出しやすい場所に置いておいてほしい。冬は、探す時間が惜しくなる。
Chapter 19 11月から、何をするか
今月の成果を確認したところで、次の話をしたい。11月にやってほしいことを、4つに絞ってお伝えする。新しく始めるものは、1つも入っていない。
19-1 企業を、20社まで並べる
1つ目は、今週の続きになる。企業のリストを、20社まで広げてほしい。今週は、5社読んでもらった。
11月は、これを20社まで増やしたい。1日1社読めば、20日で届く。読むのは、業務内容、1日の流れ、社員紹介の3つだ。そして、5つの条件のうちいくつ満たしているかを記録する。5つ満たす会社、3つの会社、1つの会社に分かれてくる。20社並べると、順番が自然に見えてくる。上から5社から10社が、冬のエントリー先の候補になる。最初から絞ろうとすると、たいてい知っている会社しか残らない。広く並べて、あとから絞る。この順番が大事だ。
11月は、1日1社のペースで広げてほしい。絞るのは、12月に入ってからでいい。
19-2 人に会って、確かめる
2つ目は、9月の連載に戻る作業になる。会社のことは、現場でも確かめてほしい。書いてあることと、実際が違う場合がある。
条件に合いそうな会社が見えてきたら、そこで働く人に会いに行く。説明会でもいい。OB・OG訪問でもいい。インターンでもいい。9月の連載で書いた依頼文の書き方や、質問のつくり方が、ここで使える。確かめることは2つだ。1つは、条件が本当に揃っているか。「調べる時間がある」と書かれていても、実際は締切に追われている職場もある。もう1つは、自分の反応だ。その場にいて、力が出そうだと感じるかどうか。これは、行ってみないとわからない。
条件は、紙の上だけで判断しないでほしい。1社でも足を運んでおくと、見方が変わる。
19-3 記録を、続ける
3つ目は、9月から続けてきた作業になる。記録を、やめないでほしい。やったこと、気づいたこと、感じたことの3行でいい。
これを続けていると、動詞のリストが自然に増えていく。そして、増えた分だけ一行が正確になる。11月から12月は、企業と接する機会が増える時期だ。説明会、面談、インターン。そのたびに、自分の反応が出る。「この話を聞いていて、前に乗り出していた」。こうした一行が、材料になる。先週書いたとおり、感情は価値観が反応した証拠だった。何に反応したかを書き残しておくと、12月に志望先を決めるときの判断材料になる。1日3分で足りる。
3行の記録を、12月まで続けてほしい。1日3分が、決めるときの支えになる。
19-4 月に一度、一行を見直す
4つ目は、更新の習慣になる。一行を、書いたまま放置しないでほしい。月末に30分だけ、時間を取ってほしい。
やることは2つだけだ。動詞のリストを読み返す。そして、一行がまだ合っているかを確かめる。合っていれば、そのままでいい。ずれていると感じたら、書き直す。この30分を月に一度取るだけで、一行は少しずつ正確になっていく。そして、12月以降に書くESの質も変わってくる。9月の連載でも、月に一度の見直しを書いた。習慣として残っている人は、そのまま続けてほしい。やってみると、30分では長すぎると感じるかもしれない。それなら、15分で切り上げていい。大事なのは長さではなく、必ず1度は読み返すことだ。カレンダーに入れておくと、忘れずに済む。
月末の30分を、予定に入れておいてほしい。決めておかないと、たいてい流れてしまう。

Chapter 20 最後に、伝えておきたいこと
今月の最後に、どうしても書いておきたいことがある。この章は、作業の話ではない。この先の長い時間についての話になる。
20-1 内定は、通過点にすぎない
まず、確かめておきたいことがある。今月やってきたことは、内定のためだけではない。内定は、通過点だ。
もちろん、内定は必要だ。それがないと、次に進めない。けれど、内定が出た日に何かが完成するわけではない。入社した日から、本当の仕事が始まる。そして、働く期間は40年以上ある。就職活動の数か月と比べると、比べものにならない長さだ。22歳で入って60歳を過ぎるまで、いまの自分が生きてきた時間の2倍近くを働くことになる。8月の連載で、「どんな人生にしたいか」から考えることの大切さを書いた。今月掘ってきた強みは、その40年のあいだ使い続けるものになる。内定を取るためだけの道具にしてしまうのは、あまりに惜しい。
内定の先まで、視野に入れておいてほしい。そう思えると、準備の意味が変わってくる。
20-2 強みは、社会に出てから育つ
次に、強みの育ち方について書いておきたい。今月見つけたものは、始まりにすぎない。深さは、これから変わっていく。
第2週で、コンピテンシーには深さの段階があると書いた。はじめは、気をつけていればできる状態だ。次に、特に意識しなくても自然に出てくる状態になる。さらに進むと、その型を人に教えたり、人を助けたりできるようになる。学生の時点では、多くの人がはじめの段階にいる。それで構わない。この時期に大事なのは、深さではなく、自分がどの型を持っているかを知ることだった。深さは、働きながら伸ばしていける。そして、伸びるほど仕事は面白くなる。
今月は、入口に立ったところだと思ってほしい。この先、何年もかけて伸ばしていける。
20-3 迷ったら、一行に戻ればいい
3つ目は、これからの支えになる話をしておきたい。迷ったときの、戻り先がある。それが、一行だ。
冬になると、迷う場面が増える。選考で落ちることもある。まわりが先に決まって、焦ることもある。何社受けるべきか、どこを本命にするか。決められないことが、次々に出てくる。そのときに読み返してほしいのが、一行だ。「私は、○○して、○○できる人です」。ここに戻ると、何を基準に選んでいたのかを思い出せる。落ちた理由を、自分に価値がないことだと取り違えなくなる。合わなかっただけだと受け取れる。一行は、就活の道具であると同時に、心を守るものでもある。
迷ったら、一行に戻ってほしい。手帳でも、スマートフォンでもいい。すぐ読める場所に置いておく。
20-4 11月も、一緒に進んでいきたい
最後に、来月のことをお伝えしておきたい。この連載は、11月も続いていく。扱う内容は、少しずつ変わっていく。
ただ、根っこにあるものは同じだ。自分を知り、確かめ、形にして、使う。この流れを、少しずつ深めていくことになる。そして、11月7日には自己分析ワークショップを開催する。記事では伝えきれない部分を、実際に手を動かして取り組む時間だ。50個が出ないところ、分類で迷うところ、一行が決まらないところ。1人では進めにくいのは、たいていこの3か所になる。そこを、その場で一緒に整えたい。会場でお会いできる方がいれば、うれしく思う。
11月も、一緒に進んでいきたい。記事でもワークショップでも、できることをお届けします。来週からも、よろしくお願いします。
今日のまとめ
10月の22日間で、自己分析の全体を扱ってきた。誤解を外し、強みの正体を確かめ、動詞を書き出し、T・C・Lで読み解き、言い切って、企業選びとESと面接につなげた。5つの週は、1つの流れになっている。
手元に残ったものは、4つある。動詞のリスト。自分の型を言い切った一行。企業を見る条件。そして、ESと面接のもとになる文章だ。どれも、今月だけで使い終わるものではない。
11月にやってほしいことも、4つある。企業を20社まで広げる。気になった会社は、現場で確かめる。記録をやめない。そして、月末に一行を点検する。新しく始めるものは、入っていない。
内定は、通過点である。働く時間のほうが、はるかに長い。今月掘ったものは、その長い時間を通して使うものになる。深さは、これから伸ばしていける。
22日間、お付き合いいただきありがとうございました。11月も、お伝えしたいことがたくさんあります。どうぞよろしくお願いします。
自己分析は1か月で終わるものではなく、一生かけて育てていくものだと、あおラボは信じている。あなたの挑戦を、いつも全力で応援している。
【自己分析ワークショップのお知らせ】
10月にお伝えしてきた自己分析を、実際に手を動かして取り組む無料ワークショップを開催します。1人では進めにくいところを、一緒に整えていく時間です。
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今回の会場は、弘前市です。遠くて参加が難しい方のために、出張開催もお受けします。
6名以上のグループで、会場をご用意いただける場合は、講師とスタッフが、青森市・八戸市へうかがいます。開催は、11月から来年1月ごろまでを目安に、日程をご相談のうえ決めます。
詳しくは、下記へお問い合わせください。
お問い合わせ
メール:edu-desk@aomori-hrlab.jp
電話:0172-28-2727(平日10:00〜17:00 採用・人材開発室 坂本)