24年卒 就活動向

24年卒の学生は、大学入学前にコロナかが始まり、コロナ禍を前提とした学生市営活をおくってきた「コロナネイティブ」と言われています。授業はオンラインが主流で、サークルなどの課外活動が大きく制限され、アルバイトのリモート勤務、留学も断念せざるを得ないなど、コロナ前に一般的だった学生生活とは大きく異なる月日を過ごしました。

当然、就活もオンラインが当たり前。大学入学後、通常の大学生活をある程度経験した後にコロナ禍に入った22年卒・23年卒と異なる特徴があったのでしょうか?コロナネイティブの24年卒の就職動向調査結果が公表されましたので、ご案内します。

24年卒1,071名に、新型コロナウイルス感染拡大によって、就活にどのような影響があったのかを聞いたところ、「ポジティブな影響があった20.9%」、「どちらかといえばポジティブな影響があった46.7%」と回答した学生は、合わせて67.6%と約7割に上っていました。

ポジティブな営業があったという回答の理由として、最も多く見られたのが「オンライン就活」によるメリットでした。移動がない分、短時間で効率的に予定を組み込めるようになったことをポジティブに捉えていることが伺えます。サークルなどで先輩である22年卒・23年卒との直接的な交流が少なく、コロナ前の就活に関する情報が入りにくいため、それと比較することも少なかったと考えられます。

また、企業側も24年卒でオンライン採用活動4年目に入り、これまでに構築できたノウハウなどを活かし採用活動の制度を上げたことで、学生が企業に運営上の不満を持つ機会が減少したことが推定されます。このような背景から、コロナ禍の就活への影響をポジティブに捉える学生が多かったと思われます。

一方で、少数ながらネガティブな影響があったと答えた学生からは、「これといった経験をしておらず、ガクチカ作りに苦労した」、「インターンなどでオフィス対面での実施が厳しくなり、会社の雰囲気が分かり難い」といった声が挙がっていた。いずれも22年卒・23年卒でもよく聞かれた内容です。

内定承諾後に、内定辞退することに対する意識を聞いたところ、約3割(34.5%)が「内定承諾後の辞退に抵抗がない」と回答していました。また、実際に内定承諾後に辞退をしたことがあるとの回答も同じく3割(30.5%)であったことが明らかになりました。

要因としては、コロナ禍の影響を受けて年々強まる「大手志向」と「希薄化する人事 / 企業との繋がり」の2つが考えられます。

「大手志向」の進行で、大手企業の選考結果が出揃うまでは最終的な意思決定をしない学生が年々増えており、早期に獲得した内定を回答期限内に一旦は承諾するものの、大手企業から内定が出てから辞退を申し入れる動きが見られます。

また「希薄化する人事 / 企業との繋がり」については、オンライン就活の浸透により、採用プロセス全体で対面での接触機会が減り、人事担当者ひいては企業との関係性が希薄化したこともあります。それにより、十分なコミュニケーションを取らないまま内定を提示され、回答期限を迎えた時点で機械的に承諾する学生も少なくないようです。関係性が希薄で内定辞退に対して罪悪感を持ちづらい環境になっているとも考えられます。

オンライン就活による効率化をメリットとして捉えている24卒学生に、就活への意気込みを尋ねたところ、半数近い44.9%の学生が「効率良く就活を進めたい」と回答していました。効率良く、最大の成果を求めたいというタイパを重視する傾向が伺えます。

就活における各コンテンツの開催形式について聞いたところ、約8割の学生が、「説明会」はオンライン開催を希望していました。

効率的に多くの企業を見るためには、移動時間がかからない「オンライン」の利点があると考えているようです。その他のコンテンツに関しても、「接点を持つこと」を目的とするものに関しては、オンライン開催の方が学生の参加数を見込めるでしょう。

一方で、複数日程インターンなど、時間をかけて魅力づけができるコンテンツに関しては、対面での開催を希望する学生が6割近くに達しました。

コロナ禍収束後も学生の就活における「タイパ重視」の傾向は一定レベルで維持されることが予想されます。企業側としては、「接点を持つためのコンテンツはオンライン」「魅力づけのためのコンテンツは対面開催」というふうに使い分けながら、タイパのよい「就活体験」を設計する必要がありそうです。

今回の結果を参考にして、あおラボも今後のコンテンツ提供に活かしていきたいと思います。現在2つのあおラボ流セミナーをご案内中です。トップページのお知らせからご確認ください。

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