25年卒予定の学生を対象に9月後半にインターンシップ等への参加状況を調査した結果が公表されました。
新定義についての意識
今年度から適用になったインターンシップの新定義について、プログラムを探したり応募したりする際に、どの程度意識するかを尋ねたところ、「どの類型に当たるのかを意識する」9.2%、「少しは意識する」14.8%を合わせて、意識する学生は24.0%でした。一方で、意識しないとの回答が51.4%と半数を超えていました。
どの類型かということよりも、実施されるプログラム内容や業界を最優先して選択している学生が多いように思われました。
新定義についての学生の声
- インターンシップが選考に関わるということを頭に入れて真剣に取り組んだ。
- まだ志望業界が決まっていないので、幅広く気軽に見るために、オープン・カンパニー型のものを選んでいた。
- 早期選考につながるように、タイプ3の5日以上を探すように意識した。
- 企業理解や情報収集面意で考えていたため、それが果たされるなら何でもよかった。
- 類型のことを意識するよりは、まずは手あたり次第やってみようと思った。
- 研究室の都合上、長期間のプログラムは以前から難しかったため、名称が変わっても影響は少なかった。
インターンシップ等への参加状況
キャリア形成支援の類型別に参加経験と今後の参加意向を尋ねたところ、「タイプ1:オープン・カンパニー」は経験率が9割近くに上っていました。今後の参加意向は71.8%と7割を超える高い状況でした。「タイプ3-①:汎用的能力活用型インターンシップ」は、経験率は約3割の29.1%でしたが、参加意欲は68.8%と7割に迫り、秋冬の参加を検討している学生が多いことが伺えました。
参加してよかったこと、不満に思ったこと
インターンシップ等に参加してよかったことを尋ねたところ、最も多かったのは「興味のある業界について知識や理解が深まった」83.0%と昨年同様に吐出していました。続いて「社員と交流できた」61.7%、「実践的な仕事を経験できた」56.9%は、前年よりポイントが上がっていました。おそらく、今年は対面での参加が増えたことが影響しているものと考えられます。
一方で、参加して不満に思ったことを尋ねたところ、64.8%の学生が何らかの不満を感じたことがあったことがわかりました。その内容は、「仕事のイメージが掴めなかった」32.7%、「実践的な仕事を体験できなかった」32.4%、「会社の雰囲気がわからなかった」29.8%がそれぞれ3割近くになっていました。1日以内のプログラムへの参加が多いことから、知りたい情報が十分得られないケースがあったのではないかと思われますが、企業側の一層の工夫も求められるところだとも思われます。
よい印象を持ったプログラムとして学生から次のような声が挙がっていました。
(対面形式)
- 1週間にわたって触接業務について教えてもらい、知らなかった業務の詳細や、待遇面の実態、残業の程度について知ることができた。
- 文系総合職の中でも主要な5職種の社員の方々から、2日間かけて話を聞くことができ、それぞれの職種の理解ワークもあったため、非常に勉強になった。
- 最も興味のある技術開発の現場で実習を行えた。細かいフィードバックをくれたことで、自己分析などに役に立った。
(オンライン形式)
- 具体的な業務についてのワークを行い、グループメンバーとの協力の大切さや、仕事を進めていく上での難しさについてしっかりと理解できたためよかった。
- 質疑応答の時間を長くとって下さったため、疑問を解決することができた。
- フィードバックがしっかりしていて、とても勉強になった。
- 社内をカメラで映して紹介するコーナーがあり、社内の雰囲気が掴めた。
不満に感じたプログラムとして学生からは次のような声がありました。
- グループワークがほとんどで企業の社員の方と交流する機会がないものは、企業理解につながらず少し不満が残った。
- ワークや質問の時間が短い場合が多い。直接社員さんに質問したいから参加しているので、もっと質問の時間を取って欲しい。
- フィードバックがなかったり、時間をオーバーしたりした点が嫌だった。
- 社員の方が1人だけだったものがあり、社員同士の関係や職場環境がわかりにくかった。
- オンラインは長時間だと疲れるのであまり受けたくないと思った。