就活生がハマる沼

真面目に就活に取り組んでいる人が、ハマってしまう沼に「ベストワン」思考とうものがあります。自分がこのやり方が一番いいと考える方法に縛られて就活を進めることです。思い込みのひとつとも言えます。

この沼に落ちてしまうと、活動が時や場所を選ばすに猪突猛進になってしまうのです。ベストワン志向が強い程、無意識にそこに依存している自分に気づくことができなくなっていくのです。(怖)

仮に就活ではこのAのやり方考え方がベストワンだと思っても、それが就活の唯一解であることはないと断言できるのです。つまり、就職活動をテーマ、相手、時、場面、環境等で考えると、いくら万能的なベストワンであったとしても、全てに適応できるものではないと考えた方が、賢く事前準備ができるのです。

「これがベストだ!」と思い込みが強くなると、アップデートが疎かになる傾向があるように思います。昨日まで正解だったものでも今日も正解とはかぎらない、ということが深いところでわからない人、つまり「わかった気でいる人」になってしまう恐れがあるのです。

就活を賢く進める学生の共通点として、「もしかしたら…」、「こんな伝え方もありかも…」といった柔軟思考をツールとして活用されています。ちなみに柔軟思考は、職業人になってからもあなたの評価につながる頼もしい武器になるものです。

これは就活に限った話ではなく、何かを一定の期間、取り組んでいると、感覚や感性が少しずつ古くなり、ズレたり歪んだりしていくのです。フレッシュではなくなるのです。

賢い人というのは、そういうことが本能的にわかっているのだと思います。アップデートを大切にしています。ですから、常に新しい情報を基にした戦略的行動ができるのです。それは近年話題に挙がっているリスキリングにも通じることだと思います。

日頃から、就活を真摯に取り組むことを勧めていますので、真面目が悪いとは思いません。ただ真面目だからこそ、思い込みにがんじがらめに縛られた思考や行動ではうまくいくものも上手くいかないことがあることを知っていただきたく思います。これからの多様性の社会では柔軟性の評価がさらに高まることも理解いただけると幸いです。

上司に期待することは、「相手の意見や考え方に耳を傾けること」49.5%が昨年に続きトップでした。わずかな差で次点となった「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」49.1%は、10年前より16.3pt増で過去最高でした。一方で、「仕事に情熱を持って取り組むこと」19.6%が過去最低でした。また、「いうべきことは言い、厳しく指導すること」17.5%が10年前と比べ20.6pt減となっていて、厳しいフィードバックへの苦手意識が伺えました。

近年の若者の共通した傾向のひとつではないかと思うのですが、相手に心を許すまでには一定の距離を置く傾向が見られますので、情熱や熱血というワードが入った選択肢は敬遠される傾向があるのかも知れません。

サラリーマンになるのか、プロ職業人を目指すのか、によっても個人の立ち居振る舞いが変わってくると思います。飛躍した言い方になりますが、前者は事なかれ主義で言われたことを言われただけしかできない人になるでしょう。一方で後者は、業務のなかで挑戦をしながら経験学習を積み、言われなくても動ける自走する人になるのです。

自律自走できる人材になるためには自身の内側の情熱や熱血も必要なものだと思いますがいかがでしょう。

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