26年卒 夏の提案

26年卒のみなさんの6~7割が4月から動き始めておられると思います。そのほとんどの学生は夏季インターンシップ等に参加をするための準備も並行して進めてこられたと思います。早い企業では7月上旬から実施する企業もありますが、皆さんの予定はいかがでしょうか。

この時期だと自分がどういった仕事に向いているのか、どんな業界で働きたいのか、具体的な方向が明確になっていない状況の学生が多いかと思います。そのこととつながって、夏季インターンシップ等の参加を敬遠する人もチラホラおられるのです。ですが、その行為はとってももったいないことだと思っていますので、その辺りのことをお伝えします。

まだ先のことははっきりしていない、だからこそ企業や業種を絞らずに、日程が合うオープン・カンパニーや仕事体験といった1日から3日程度のプログラムに積極的に参加してみることをお勧めします。これからまる1年続く就活を進めるにあたり、視野を広くすることは、この時期に大切なことです。たとえば初めて知る会社や、思ってもみなかった業種との出会いがあるものです。皆さんの先輩就活生の中にも、まったく候補には考えていなかった企業や業界だったが、インターンシップ等に参加して興味が湧きその後しっかり企業研究をした上で就職先として決めた事例は、以外かもしれませんが少なくないのです。

旅行に喩えてお話しすると、定番の観光地を訪れ、事前に調べておいた地元で人気のあるお店に行ってその土地の美味しいものをいただく。これも素晴らしい旅行ですが、若い頃にバックパッカーであった私は、前述のような旅行もしましたが、ガイドブックに載っている地図を相棒にして、リックを一つか次いで東南アジアの国々を地元の人と身振り手振りのコミュニケーションを交わしながら歩き回った旅からたくさんの出会いと学びを得ました。その経験は私の資産となっています。

ですから、まだ夏季インターンシップ等の参加を迷っている学生がおられましたら、3年の夏はこれまでにない体験ができる機会と考え、オープン・カンパニーや仕事体験で視野を広げてみることをお勧めします。

考えてみると、一般的な企業では、社外の人をおいそれと内部に招いて、自社の仕事をしている現場で自由にさせてくれる機会何でほぼありません。特に今の時代はセキュリティの問題もありますので、たとえロイヤルカスタマーであっても、上お取引期先であって、一定の枠のなかでした面談ができないものです。それが、特に仕事体験では全体の一部とはいえ、実際の現場仕事を実体験できる貴重な機会でもあるのです。そこで仮に「自分には合わないな」と思ってもいいのです。確実に合わない仕事を、実体験を通して知ることができたのです。一方で、その企業のことはほとんど無知に近い状態だったが、開催日程が良かったから参加した企業で体験したことがきっかけでその会社に入社し、現在マネジャーとして活躍している方を何人も見てきました。

まずは夏に貴重な経験を積んで、それから自身のキャリア戦略を熟考してみることがいいのではなでしょうか。近年の就活を観察していますと、大きく2つに分類できると思います。

一つ目は自分のキャリアへの影響を考えながら進める学生です。キャリアを重視しているので、社員の入社後の経験にフォーカスしています。OB・OG訪問や社員との座談会の機会では、その周辺の話を聞ける貴重な機会と捉えている学生が多いと思います。

二つ目は会社のビジネス(事業)内容や働く環境を重視している学生です。会社としての取り組みに注目を寄せています。早めに就活を始める学生はその企業のやりがいや社会に提供している価値、ビジネスとしての魅力などを深く調べている学生が多いと感じています。

もうひとつ、遅めに就活を始める学生の傾向として、福利厚生から企業をチェックする傾向があるように思われます。どちらかというと働くことに対してネガティブな思考がある学生は真っ先に条件を確認する傾向にあるようです。もちろん福利厚生は大事なことですが、就職先を決める最優先事項はもっと他にあると思います。その最優先事項は人それぞれだと思います。なので、あなたにとって働くことの目的や意味を熟考するためにも、24年夏はプチ職業体験をできるだけたくさん積むことをされてみることをお勧めします。

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