認識を換える

大学生の多くは19年から22年間、日々を過ごしてきたなかで、思い通りにうまくいったコトがあったでしょう。一方で、そうはいかずに悔しさを噛みしめたことだってあったはずでしょう。学生に限ったことではなく極めて凡人な大人であっても日常のなかで嬉しい体験もあれば、悔しさで眠れない夜を過ごすこともあります。

自己分析をはじめると、改めて自分はこれまでキラキラするような体験もしてこなかったし、人に自慢できるような特技や何か結果を残してきたこともなく、極めて平凡な人間だと自身を捉えて落ち込む学生がおられます。私から見ると、思い込みで自分を卑下している姿に映るのですが、自己分析を進めるなかでそういったことを避けるために一考したアイデアを紹介します。

二度とない人生を自分らしく生きていくために大切なことは、過去の事実をどのように認識しているかが問われます。当然、過去に起きたことですから、事実を変えることはできません。私たちができることは、事実の認識を変えることです。

その流れとポイントを簡単にお伝えすると、過去の出来事をすべて我が身のことと認め(当事者意識)、主体的にその出来事を肯定する力が必要です。

肯定するといっても、安易に能天気に物事を受け流すようなことを勧める話ではありません。起きた後に、きちんと向き合い(リフレクション)反省すべきところはちゃんと反省して、その出来事から何か気づきを得るのです。そして気づきから学びを得ます。たとえば、次に似たような場面に遭遇した際は「まずは〇〇をしてみる」「△△を基準に考えてみる」といったように、肯定的に次のアクションにつながるように学びを整理しておくことが大切です。そしてこの学びは、自分の内側に記憶に落とし込むのではなく、ノートでもPCでもいいので外部のツールを使って記録します。そしてちょっとした隙間時間などを利用して頻繁に内容を見返すことをお勧めします。

就活やキャリア以外でも何かを目指して目標設定をする際に大切なことは、今日まで生きてきた自分の歩みを自分なりに納得できていることです。さらに現在の延長線上にある未来に、夢の達成や目標達成することを肯定できるようになるためには、プラス思考が必須です。

たとえば、「辛いことや大変なこともたくさんあったけれど、こんな嬉しいこともあった。辛かったからこそ、こんなことが身についた」と、自分にとっての「プラス面を見つけだす力」とそこに関わってくれた「他者への感謝力」が求められるのです。でも、多くの人は、「あんなこと、しなきゃよかった」「こんな大学受けなきゃよかった」「あのサークルに入っておけばこんな目に遭わなかったのに」「思っていた学生生活ではなくって充実感がない」などなど、不平不満、後悔ばかりを口に出さずとも頭の中でループしている人って、身近にも多くいることに気づきます。私も皆さんくらいの頃はよく愚痴をこぼしていた人間でしたが、ある体験を通して、不平不満や後悔が多い人というのは、プラス思考ができていない人だということ学ぶことができました。

たとえば、不平不満や後悔がループする習慣が慢性化している人が、そのまま社会に出てどこかの企業に入社したとします。「こんな会社に入らなきゃよかった」とつぶやくことほぼ確定です。

思考はいずれ言葉になり、言葉はその後の行動を生むものです。先人からの教えとして、プラス思考を我が身に養う努力を怠るな、という趣旨の教えが多く残っているのだと思うのです。

26年卒であれば、あと丸1年以上の時間があります。これまでの学生生活を肯定できるよう、今すぐ、過去の出来事をプラス思考で捉え直すことを着手すべきです。今からでも遅くはありません。分かっている、知っているだけでは、変化も成長も生まれません。

これから着手される人もおられると思いますが、自己分析を通して、当事者意識・肯定する力・プラス思考を磨いてまいりましょう。できることから行動に移して、リフレクションを習慣づけ、そこから賢く学びを積みましょう。そうして成長できたことはあなたの真の力、これこそ実力となるはずです。

明日の無料セミナー(ラーニングカフェ)では、自己理解を深化するためのヒントと少しテクニカル面に触れます。今日の13:00まで受付をしていますので、お時間が合えばぜひご参加ください。お待ちしております。

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