国内で働く17歳~25歳を対象に実施された「仕事への満足度」に関する調査結果が公表されました。近年「3年3割」が頻出していいますが以前も書いたとおり、新入社員が3年以内に3割ほど退職するのは今に始まったことではありません。ただ、退職理由をみると項目としては同様であっても、そこにある背景には時代ごとに課題が異なり、近年はより深刻なものも感じられます。
新卒で入社した会社を退職したことがあるかを聞いたところ、社会人歴に関わらず、どの層でも「はい」が半数以上を占める結果になっていました。最も多かったのは「3年以上5年未満」が94.7%で、2番目が「1年以上3年未満」の90.3%となっていました。
次に、現在の仕事への満足度を聞いたところ、「大変満足」と回答した割合が最も多かったのは「3年以上5年未満」の51.1%でした。一方で、「大変不満」の割合は「1年未満」で21.4%が最も多い結果となっていて、社会人歴によってばらつきが見られました。
さらに、給料への満足度を聞いたところ、「大変満足」と回答した割合が最も多かったのは「5年以上10年未満」の25.0%でした。一方で、「大変不満」が11.1%、「やや不満」が30.6%と、4割は不満を抱いていることが見えてきました。
最後に、退職理由について複数選択で聞いたところ、社会人歴に関わらず、最多が「人間関係が悪かった」でした。次いで「労働時間、労働環境が悪かった」「給与が低かった」が続いていました。
退職の背景はさまざまですが、本人にとってそれがポジティブな出発になることが大切だと考えます。また、組織にとってもそれまでの就労に感謝を伝えてその労をねぎらい、今後の幸せを祈る言葉を添えて見送ることがベストではないかと思うのです。
今回の調査で挙がった「人間関係の悪さは」は組織を壊し、人を不幸にする諸悪の根源にもなりかねない要素であると思います。特に組織においては、安易に良し悪しを測るのではなく、具体的かつ健全に改善や向上に取り組むことが大切です。そこで役に立つ、組織で共通言語を持つことの一つに「交流分析(TA)」の学習があります。aoLabでは、JTTA認定講師が組織の課題に合わせて学習会を実施させていただいております。企業以外にも団体やサークルなどの勉強会としても活用いただける誰にでも心当たりのある、そして易しい心理学講座を提供しております。ご興味がございましたら、こちらからお問い合わせください。