25年卒を対象にしたある就活状況調査に、「これまでインターンシップに参加した企業の選考に参加やエントリーはしましたか?」という問いがありました。この問いに対してどれくらいの学生が「はい」と答えていたと思うでしょうか。
この調査では、57.3%の学生が「インターンシップに参加した企業の選考に参加やエントリーをしている」ことが明らかになっていました。この割合が多いか少ないかは、人によって大きく変わるのではないでしょうか。
実際、インターンシップの参加が、その企業の選考参加やエントリーにつながるケースは少なくないように思います。特に大企業と違い知名度や認知度がそれほどない地方の中小企業にとっては、実際に自社の社風や雰囲気に触れてもらうことで、認識を新たにされる学生は多いものです。
調査では「選考に進んだ理由」を尋ねていて、回答の最多は「インターンシップ参加後に特別選考への参加案内があったから」50.7%でした。昨年よりも7pt増えていたそうです。続いて「インターンシップ後、志望度が高まったから」31.6%となっていました。コチラは昨年より8.1pt減少していたということです。
採用する側にいる者としては、8.1pt減少は留意したい点です。決めつけ的な物言いはできませんが、体験の良し悪しが最も影響すると考えられますので、プログラム内容だけではなく、期間中に関わる社員との関係性や職場の空気感といったもので学生の心象は変わるもの捉え、学生視線で参加者体験の構築を再考したいと思います。

一方で、「選考へ進まなかった」理由としては、「インターンシップの参加に関係なく、自身の就活の軸や志望業界が変わったから」37.2%が最多の回答でした。
就活が早期化していますので、就職先を具体的絞る段階前にインターンシップに参加する学生が少なくないと思われますので、「そうだろうな」とは頷けます。そういった背景がありますので、インターンシップ参加がきっかけで、その業界や企業をしっかり見つめることになるケースも少なくないようです。ですからできるだけ、インターンシップに参加する企業を選ぶ際は、ぼんやりでも興味や関心が持てる事業を行っている企業にすることがいいでしょう。

インターンシップ参加と選考参加の関係性は、「ある」ともいえるし「ない」ともいえます。その分水嶺となるのは、参加者した学生の体験そのものにあると思うのです。とはいっても、いくら体験がよくても、そこに就職したいと思えるかどうかは、別の話です。
ですから、これからインターンシップ参加を考えている26卒のみなさんは、少なからず興味関心がある業種や職種で体験ができるプログラムを探してみることをお勧めします。そして同じ参加するのであれば「タイプ3」の5日間以上日程のプログラムにされることをお勧めします。