24年卒にとっての学生生活は、コロナ禍の影響がいたるところで現れています。就活での場面でこれをポジティブに扱うことはあっても言い訳の材料にすることはお勧めできません。そう話すと矢継ぎ早に飛んでくる質問が「ガクチカに書くことがない」「何を書いたらいいかわからない」というもので、感覚的な話になりますが8割を超える学生が同じ反応を示していると感じています。
これまでは試験の問いに対して正解を出すことで進路や進級の道を歩んできた学生にとっては、
就活のESや面接においても「唯一解」があるとでも考えているように思えるのですが、残念ながら正解や上手くいく方法はどこにもないのです。
ガクチカに限らずESは、応募者をスクリーニングするための唯一の判断材料ですので、それぞれの問いには意図や目的があるものです。
一般的なガクチカは、「その人らしさ」が伝わるかどうかです。よく聞かれる留学や何かの受賞というようなキラキラ噺や目立つエピソードを採用側は求めていないのです。この点は正しく理解しておくべきです。
入学と同時にコロナ禍に見舞われた24年卒は、授業はもちろん、ゼミやアルバイト、サークルなどの活動に充分参加できずに「ガクチカでアピールできるものがない」と不安を抱えている学生が少なくないこともわかります。
しかし、企業はアピールできるものを求めてはいないのです。どのような状況・環境で、何を考え、何を行ったか、を聞きたいのです。その話から学生の人間性や人間力を知りたいのです。
ですから、あなたの人間性や人間力をしっかり聞き手に伝えられることをガクチカで話すことが大事なポイントですから、コロナ禍であろうとなかろうと問題はないのです。一方で、コロナ禍で書くことがないと嘆いている人は、問いの意味(本質)を理解できていないのです。だからなかなか就活が前に進まないケースをこれまでにも見てきました。
就活の本格稼働が始める直前の今は、これまで積み上げてきた準備の総点検に加えて、そもそも就活では何を問われているのか、その本質を考えてみましょう。そして、気づきを結果に繋げる行動を行っていきましょう。
学生と社会人を比較するものが多く世に出ております。その中で社会人とは、
- 課題を自分で設定しなければならない
- 思いがけない障害やトラブルは当たり前
- 評価基準は曖昧だったり不明確だったりする
- 正解がない問いの解を創造する
といったことがあります。就活は社会人になるための登竜門と考えると、このようなことにも少しずつ慣れる必要があります。
将来どうなりたいかをリアリティにしてみる、明確にしてみましょう。将来像を明確にすることで、そうなるための方法が見えてくるものです。あなたがどうなりたいか、誰かに話を聞いてもらうことも大事なことです。