今月12日にマイナビ・日経24年卒大学生就職企業人気ランキングが発表されました。
文系総合では、「ニトリ」が初のトップとなりました。お値段以上の事業活動は堅実重視思考のZ世代に響いているかも知れません。さらに「JTBグループ」が3位、「日本航空」が13位と旅行業界の人気回復が伺えました。初任給引き上げが話題となった「ファーストリテイリング」は4位と躍進していました。
理系総合では、「ソニーグループ」が2年連続の1位、2位には「味の素」、3位「三菱重工」と続きました。トップ10をみると、昨年47位だった「セガ」が6位に、同じく47位だった「アイリスオーヤマ」が10位に大幅に躍進した結果となりました。

就活生を対象に調査した就職企業人気ランキングには他にもいくつか発表されていますが、当調査では、企業を選んだ理由を18の選択肢の割合を知ることができることが役に立つと思う。例えば、就活生が業界ごとにどの選択肢に関心が高いのかを知ることで、企業側では改善のヒントを得ることができる。文系・理系上位5企業の結果が以下の通りです。


文系・理系・理系院生に分けた選社理由に占める各選択肢の割合を示したのが下記となります。

文系・理系・理系院生共に最も高かったのが「安定している」で、ここでもZ世代の堅実な面が現れているように思われます。ただ、彼らが考える「安定」の中身には大いに関心があります。単に言葉としてではなく、具体的にどのような安定を重視しているのか、機会があればじっくり聴いてみたいものです。2位以下では、若干違いは見られるが、傾向としては代わりの無いように見えます。
給与・待遇や福利厚生を重視する以上に、「やりたい仕事ができそう」や「社風が良い」といった項目が高かったが、この辺りは志望企業との自身のフィットをしっかり考えている傾向にあるのではないかと思われます。
ファーストキャリアで上司は選ぶことはできませんが、どの企業に身を置くのかは自分で決めることができます。故に悩みにもつながるわけですが、一度限りの人生を自分はどう生きたいのか、現時点での考えがどれだけ整理され、自己認識されているか否かが志望先選択には重要だと思います。