キャリア形成支援プログラムに参加するなら

26年卒予定の学生への調査で「選考につながるインターンシップがあれば、参加したいですか?」の問いに対して96.6%の学生が「はい」と答えていたこと昨日触れましたが、実は25年卒も同様に多くの学生が「はい」と答えていました。しかし、その考えと実際の行動には大きな開きがあったことを26年卒予定の皆さんには事実としてきちんと知っていただきたいと思います。

調査委によると、25年卒の学生がキャリア形成支援プログラム(オープン・カンパニー、キャリア教育、インターンシップ)に参加した割合は84.7%でした。参加した学生では一人平均8.7社のプログラムに参加していた集計が出ています。

参加したプログラムを調べたところ、半日が最も多く59.8%、次が1日で27.4%でした。つまり、1日以下の短期プログラム参加が87%と、大半を占めていたことがわかります。

参加時期を複数回答で尋ねた結果で、参加者が最も多かったのは卒業年次前年の8月で57.2%、次が同9月の49.9%でした。大学3先生の夏休み期間を活用して参加した学生が多かったことがわかります。ただし、それ以外の6月~1月のいずれの月も3割を超える参加でしたので、卒業年次前年では年間を通して各々のタイミングで参加していたことが読み取れます。

しかし、タイプ3「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」とタイプ4「高度専門型インターンシップ」では、企業がインターンシップで得た情報を採用に活用できるのですが、25年卒でみると、その参加は決して多くはなかったのです。

5日以上のプログラムへの参加経験が「ある」学生の割合は19.7%でした。このうち「タイプ3の基準を満たしたインターンシップに参加した」学生は46.6%と約半数の学生でした。一方で「参加したことがない」は19.1%、「分からない」は34.4%もいたことが明らかになっています。

タイプ3のインターンシップでは、就業体験が必須であり、参加すると企業の担当者からフィードバックを得られることがプログラム内容となっています。実際の仕事を体験した後で具体的なフィードバックを得ることができることから、成長を実感しやすいといった声が参加者から聞かれます。

  • 業務に関してできていることやできていないこと、社員になってから学べばよいことなどをフィードバックいただいた。
  • 実際の仕事の一部を任せていただくなかで、どんなやり方が効率的か、効果的かなどをアドバイスしていただきました。自身の長所も欠点も改善策も見えてきました。

これから夏季インターンシップへの参加を検討される26年卒予定の学生も多いかと思います。昨日最後にちょっと触れましたが、就活のゴールを内定獲得ではなく、二度とない人生を自分らしく豊かに送るためには、どんな働き方をしたいのか、自分のどんな強みを活かしてどのような貢献をしたいのか、といったことをまずはおぼろげにでも考えてみることです。その上で、興味や関心があるとか、自分に合いそうな業界や企業を考えて、参加する企業を選ぶことをお勧めします。そしてできるだけタイプ3、タイプ4の実務経験を伴うプログラムに参加されることを強くお勧めします。

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