25年卒の平均エントリー社数が前年比2.4pt減の19.3社、エントリーシート提出者数が前年比1.2pt減の12.6社、WEB面接を含む面接を受けた社数が前年比0.4pt減の7.8社となっていました。(マイナビ25年卒学生就職モニター調査8月の活動状況)
総じて就活生の活動量は減少傾向で、インターンシップに参加する学生が増えた影響もあってか、早期に企業の絞り込みを進めたうえで、就活を本稼働した様子が伺えました。

活動量が減少傾向となる一方で、複数内々定を獲得する学生が増加傾向にありました。1社だけ内々定を獲得した学生は、22年卒が36.5%、23年卒が35.0%、24年卒が32.2%、25年卒が32.9%と年々減少傾向で、2社以上の内々定を獲得した学生は、22年卒が63.5%、23年卒が64.9%、24年卒が67.7%、25年卒が67.1%と、僅かずつですが増加傾向となっていることがわかります。

調査では、入社予定先を選択する際、何を重視しているかを聞いています。1位は昨年と同じで「待遇(給与・福利厚生等)に関する情報」53.1%、2位も昨年同様で「勤務地に関する情報」38.7%、3位も昨年と変わらず「ワイフワークバランスに関する情報」30.1%となっていました。
全体的な十位に大きな違いはありませんが、「待遇(給与・福利厚生等)に関する情報」と「ワークライフバランスに関する情報」については、過去3年で最も数値が高くなっていて、学生の企業選択の基準に変化の兆しが伺えます。

調査では、入社後のキャリアについての考えについても聞いています。
「人生100年時代今後の花たき方として考えに近いもの」として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」42.8%が最多、次に「投資をして自分の資産を増やしたい」23.8%となっていました。
昨年と変化がある項目を見ると、「いいところがあれば転職してキャリアアップしたい」が前年比マイナス5.6ptとなり、「ある程度昇進して、管理職として仕事をしていきたい」と順位が入れ替わっていました。
また、「早期リタイヤ・FIREしたい」が前年比マイナス14ptとなり、前年4位から9位に順位を下げていました。
この辺りは、コロナ禍後の社会情勢や経済状況を学生も敏感に感じてのことではないかと推察されます。
近年の就活の傾向や流れを掴んでおくことは26年卒の皆さんにとっては大切な情報の一つです。その際に考慮しておきたいことは、時々刻々と変化する社会の動きです。就活における学生の意思決定においても社会情勢はそれなりに影響を及ぼす要素であることを理解しておくといいでしょう。