キャリア解放区から「Z世代の就活に関する意識調査」で明らかになった就活中に感じた違和感と、就活中の行動について各メディアでも取り上げられていました。26年卒予定就活生に参考になる情報かと思い、今回はその内容をご紹介します。
就活経験者のうち、就活をしていて変だと感じたり、違和感を持ったりしたことがある人は80.0%もの割合になっていました。現在の就活がZ世代にフィットしたものとは言い難いことを示した結果となったようです。
さらに就活経験者の3人に1人以上が、就活で落ち込んだり、寝込んだり、就活をやめたくなったことがあったことが分かりました。新卒の就活は売り手市場と言われていますが、多くの学生はネガティブな精神状態で就活を進めている様子が窺えました。
就活経験者の3人に1人が「わかりやすい陽キャラばかり得をすること」に違和感を持っていました。「陽キャラ」の性格を持っている人に対して、不公平さを感じていました。その一方で、実際に「グループでぅすかっしょんや面接で陽キャラを演じた」と回答した人は6.0%にとどまり、得だとわかりつつも陽キャラになりきれないZ世代の不器用さが伝わってきました。
就活経験者の29.0%が、面接やエSで誇張したりコピペしたりの「いつわり」を含めてしまっていることも分かりました。「エントリーシートや面接で嘘をついた」や「他人のエントリーシートの文面をコピペした」と、ESで「いつわった」割合が1割程いることが分かりました。これは、就活の重圧や競争や仕組みに追い込まれて、自分を偽らざるを得なくなっている状況があったことを示していると推察されます。
学生の本分は勉強ですか、就活経験者の27.0%は、「大学の勉強より就活を優先しなければいけないこと」に違和感を持っており、実際に「就活のために大学の授業を休んだ」と回答した人は28.0%に上っていました。これは、大学などの教育機関にとっても大きな問題であると思われます。
就活経験者の20.0%が、「新卒で採用されないと、人生の失敗だと見なされること」、15.0%が「就活をやめたら、普通のレールに戻れなくなること」を恐怖していました。多くの学生が新卒での就職への焦りや不安を感じていることが分かりました。今年5月に厚生労働省が発表した「令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)」によれば、大学生の就職率は過去最高の98.1%を記録していますが、反面、強迫的に新卒採用に望んでいる学生がいることを示唆すると受け止めました。
約4人に1人の学生が、リクルートスーツを着なければいけないルールへの違和感を持ち、またドアの開け方などの謎のルールに違和感を持っていました。
就活の服装やマナー、ルールが書かれた書籍やサイトが数多くありますが、多様性が浸透している現代に、こうしたマニュアルに縛られることに違和感を持つことも理解できます。教育指導する側の再考と重要かつ必要なものへは、きちんとエビデンスを示すことが求められるのではないかと思われます。
今回の調査から、現在の新卒一括採用や、就活の仕組みに違和感を持っている学生が少なくないことが分かりました。
こうした問題意識のもとに、あおラボは、学生が持つ就活への違和感を尊重し、学生の就活・キャリア形成の支援の充実を進めて参ります。今後もよろしくお願いいたします。