全国のZ世代の就活経験者600人を対象に実施された就活に関する意識調査結果を見ていたら、おやっと、感じたデータがありましたので共有します。
最初に、これは今に始まった話ではないのですが、「あなたが就活したときの、情報の入手先として信頼できる情報入手先を全てお選びください」という質問に対する22年卒から25年卒までの回答があったのですが、どの年もダントツ1位は「就活情報サイト」でした。2位が「各企業のホームページ」、3位が「就職情報会社主催の就活イベント」となっていました。今回の調査対象者全員が大学卒業であると限らないと思いますが、それでも「大学のキャリアセンター/就職課」が上位に挙がっていないことが残念に思います。大学サイドの就職相談やキャリア指導にはさらなる改善を期待したいものです。
次に、「就活に関する悩み」につい手の調査では、全世代で圧倒的に1位となっていたのが「面接に自信がない」でした。Z世代の約4割が抱えている悩みであることが明らかになりました。また、「自分に向いている仕事がわからない」という回答も多くあったようで、22年卒から24年卒では20%を超えで、就活中の25年卒でも18.5%の学生が「自分に向いている仕事がわからない」と答えていました。
ここで少し掘りたいことは、「わからない」のは、その具体的な探し方なのか、それとも探してみたが見つからないのか、によって対策が変わってくることです。
ただし、自分に向いている仕事というものを、世の中に存在する全ての仕事を理解した上で探し出すような手順を踏もうとしても、それはできないことが事実です。「自分に向いている仕事」ではなく、「二度とない人生でよりよく生きるための働き方」と視点を変えて考察することが大切です。ここでお伝えしたいことは、就職活動は、就社ではなく就職だということです。自分らしくより良く人生を過ごすためにはどんな働く方、働く環境が望ましいのかをまずは考えておくべきです。
一層DX化が進み、さらにAIがビジネスの現場に浸透する時代にバリバリのビジネスパーソンであるであろうZ世代の皆さんにお伝えしていることに、職種・職能で実力をつけること、そのベースとなるあなた自身の強みを理解し、それを磨くことが大切であるということです。
「わからない」ことをわからないままに放置することが、自分にいい結果につながらないことは誰もが理解できる話ではないでしょうか。26年卒・27年卒のみなさんは諸先輩が残してくれた反省談から賢く学ぶことが大事なことです。
お伝えしたように、職種・職能を軸とした就活やキャリア戦略を推奨しているものとして、今回の調査結果で最もおやっと思ったのが、「就活時の考え方に関して、あなたに当てはなるものをお選びください」の質問についての回答結果でした。

22年卒から24年卒までは、スペシャリストが半数を超えていましたが、現在就活中の25年卒は、ゼネラリストが5割超えとなっています。
いまのビジネス界ではスペシャリスト、ゼネラリストどちらも必要です。ただ、これからの時代はそうした区分以上に、職業人としてプロ化する力が求められるのではないかと考えています。ゆえに、2030年後半から2050年あたりまでのビジネス界や働き方を考察すると、職種・職能でキャリアの勝ち筋を持っていることが大切ではないかと思うのですが、これをお読みのあなたはいかがでしょうか。
先日INFORMATIONにアップした7月のラーニングカフェでは、今日お伝えした内容をもっと掘り下げた上で、これから第一志望群選びに入る26年卒の皆さんを想定して、「選ぶヒントとスキル」をキャリア形成の視点から一緒に考えて参ります。参加無料のキャリア形成支援ワークショップです。夏にオープン・カンパニーや仕事体験に参加される方は、並行して自分に適したモノゴトの理解を得ることを積まれることをお勧めします。
早いだけではなく、長い期間であるのが就活の実態です。長期間の活動に大切なことは克己する力や智慧なのかもしれません。是非そういう情報をラーニングカフェで仕入れてみてください。ご参加お待ちしています。