どうなる26年卒予定者への採用が気になりますが、企業の今年の採用充足状況をザックリ見ると、採用目標人数に対して40〜60%の進捗といったところでしょう。逆に言う充分に採用できている企業は僅かしかないのが現状です。企業によっては引き続き25年卒の採用活動を続けているところも少なくありません。あるいは、26年卒業予定学生に切り替えて早期から採用活動を行なう計画を立てている企業もあります。
背景となっている人材不足が簡単に解決できるものではない以上、26年卒業予定の学生を対象にした採用活動も早期化になると言えるだろう。
25年卒就活では3月1日時点で内々定を得ている学生が34.5%(前年比16.2pt増)と例年になく早期化を実感するデータが示されました。
就活は年々早期化が進んでいます。その要因としては、インターンシップに関するが方針を示した「3省合意」一昨年6月に改定されたことにあります。インターンシップについて、従来の「企業を知る機会・場」から、一定の条件はあるものの、参加学生の情報を採用活動に活用できることになり、「インターンシップが採用に直結しやすくなったことがあります。改定後は学生のインターンシップ参加が増大しました。
早いと3年12月には内々定を出す企業もありますし、2月中旬あたりになると、内々定を得た学生が一気に増えたのが25年卒就活でした。おそらく、26年卒就活も同じような流れで進むと考えています。そこで今回は、26年卒の就活生が早期化に対応するために、何をどのタイミングで行うべきかを詳しく解説します。
1. 早期から始める企業研究(1年生の後半〜2年生の前半)
企業研究は就活の基礎となる重要なステップです。以下の方法で早期から始めましょう:
- 毎日1社ずつ企業の説明会動画を視聴する
- 業界研究を行い、興味のある分野を絞り込む
- OB・OG訪問や企業のイベントに積極的に参加する
早期から企業研究を始めることで、「就活の軸」を形成し、後の活動をスムーズに進めることができます。
2. インターンシップへの参加(2年生の夏休み〜3年生の春)
インターンシップは企業を知る絶好の機会です:
- 夏季・春季インターンシップに積極的に応募する
- 短期・長期両方のインターンシップに参加し、多様な経験を積む
- インターンシップ後は必ず振り返りを行い、学びを整理する
インターンシップを通じて企業との接点を増やし、自己PRや志望動機の材料を集めましょう。
3. 自己分析と自己PR作成(2年生の後半〜3年生の前半)
自己分析は効果的なESや面接対策の基礎となります:
- 学生時代の経験を棚卸しし、自身の強みを見つける
- SWOT分析やジョハリの窓などのフレームワークを活用する
- 友人や家族に自己PRを聞いてもらい、客観的な意見をもらう
自己分析を通じて自分の価値を言語化し、説得力のある自己PRを作成しましょう。
4. ES対策(3年生の夏休み〜秋)
ESは企業とのファーストコンタクトとなる重要な書類です:
- 企業研究で得た情報を基に、各企業に合わせたESを作成する
- 添削サービスや就職課を活用し、客観的な意見をもらう
- ESの型を複数用意し、効率的に作成できるようにする
ESは量をこなすことで質が向上します。早めに準備を始め、多くの企業に提出する練習をしましょう。
5. 面接対策(3年生の秋〜冬)
面接は採用選考の山場です。以下の準備を行いましょう:
- 想定質問リストを作成し、回答を準備する
- 友人や就職課でモック面接を行い、実践練習を重ねる
- オンライン面接に備え、機器の設定や話し方の練習をする
面接は慣れが重要です。早めに対策を始め、自信を持って本番に臨めるようにしましょう。
6. 業界・企業選択の最終確認(3年生の冬〜4年生の春)
就活本番直前に、これまでの活動を振り返り最終確認をします:
- インターンシップや企業研究で得た情報を整理する
- 自己分析結果と照らし合わせ、自分に合う業界・企業を絞り込む
- 志望順位を決定し、エントリー計画を立てる
この段階で志望先を明確にすることで、効率的な就活が可能になります。
26年卒の就活も早期化が続きます。早めの準備と継続的な活動が就活の勝ち筋を握る土台です。今回の内容を参考にされ、計画(戦略)的に就活を進めて参りましょう。焦らず、着実に準備を進めることが、あなたが納得して就活を終えられることにつながるはずです。