10月下旬になると、25年卒採用活動がひと段落し、26年卒の選考に向けた動きが本格化しています。
コロナ禍で一気に広まったWEBを活用した採用活動は、企業側にだけでなく学生にとってもメリットがありました。もちろんその逆も然りです。
今年2月に就活を開始した学生が、8カ月間の活動のなかで痛感した思いが日経電子版に掲載されていましたので、一部を紹介します。
「大企業の本社の多くは東京や大阪などの大都市圏に集中しており、そのような会社を志望する場合、就活のために地方と大都市を行き来する必要があります。
私(学生)が住む札幌と東京都の直線距離は約800キロメートル。札幌駅から東京駅までは飛行機と電車で少なくとも片道3時間半~4時間程度はかかります。長距離の移動が続くと身体的にかなりの負担になります。
コロナ禍を経てオンライン開催のイベントは増えているものの、職場の雰囲気や実際の仕事の臨場感など、対面でした得られない情報は多々あります。それだけに対面イベントに気軽に参加できないことは大きなハンデであると感じます。」
地方学生で大手企業を志望する学生アルアルですね。時間だけでなく、心身両面も、経済面でも大きな負担を費やすことになります。これは紛れもない事実です。就活生ひとりの力でどうこうできる話ではありません。そんなときに、考えて欲しいことがあるのです。
それは、その事実をどう捉えるかということです。と言っても、安易にポジティブに捉えましょう…という話ではありません。
大切なことは、自分が本当に望む結果を出すための行動を常に選択できている状態を、どうしたら構築できるかをちゃんと考えてみることです。これをセルフマネジメントといいます。
マネジメントの父と言われるピーター・ドラッカーは「自分をマネジメントできなければ、他者をマネジメントすることはできない」と残しています。これから社会に出て多くの人と一緒に仕事をする中では、たとえ新入社員であってもマネジメントやリーダーシップを求められる機会に直面することになるでしょう。
現代は変化が早い時代です。その変化に適応するためには自身のマネジメントが必須と言っていいでしょう。地方学生として就活を迎え、直面した不都合がセルフマネジメントを鍛える機会になったと考えてみてはいかがでしょうか。
人が何かを求め、結果が生まれるまでには、多くの選択が行われています。そのプロセスを客観視することで結果を変えることができるのです。
何が言いたいかというと、結果が生まれる流れは「結果(result)→行動(action)→選択(options)→認識(awareness)→意識(attention)→意図(intention)」というプロセスを辿るということです。
今回の札幌の学生のケースだと、自分の「意図」と「認識」にずれが起きていることが伺えます。そうなると次の「選択」にもズレや歪みが生じてしまうのです。すると自分が望んでいる「結果」を手にする可能性が非常に小さくなるのです。
心から望む結果を手にするためには、上述したプロセスを逆から進んでいくことになります。つまり、「意図→意識→認識→選択→行動→結果」となります。
マネジメントの本質は、自分が直面した状況に対して、適切な対応ができることと考えています。目の前の状況に効果的に対応し、次の状況をよくするためのツールです。
ぜひ、この機会にセルフマネジメントを学ばれることをお勧めします。ちなみに、あおラボでは、年始に開催している「社会のトビラ塾(3ケ月6講座)」という研修内でセルフマネジメントに触れ、就活やキャリア形成に活用いただいております。宜しければこちらもご検討下さると幸いです。