ココに注意しよう

多少の違いはありますのでザックリとして表現になりますが、大学生の夏休みは9月一杯続くことを思うと、羨ましくなることがあります。誤解がないように言葉を加えますと、「長い休暇」と言うよりも「自由に使えるまとまった時間」に対してそう思うのです。

さて、どんな夏季休暇をお過ごしでしょうか。26年卒のなかには、これからインターンシップに参加される方もおられるかも知れませんね。今回は企業主催のイベントごとにも通じることなのですが、あまり見聞きされないと思う視点でインターンシップやオープンカンパニーに参加するときの「ココに注意しよう」をお伝えします。

インターンシップの捉え方はさまざまです。たとえば、実施する企業側の立場と参加する学生の立場でも差異はあります。また、同じ学生でも、参加する目的によって違いが出るものです。特に、25年卒から、インターンシップで得た情報を企業が採用活動に利用してもよいことになりましたので、双方の思惑というものが見え隠れしていることも事実なのです。

企業としては、参加した学生が自社を魅了する体験をしてもらい、ぜひ自社を第一志望企業にして欲しい、といった想いがあります。ですので、体験の質を高める工夫と努力が随所に散りばめられたプログラムを提供している企業が少なくありません。

体験の質が高いインターンシップとは、その企業で実際に働く感覚に近い体験ができ、担当者から適切かつ丁寧なフィードバックを貰えることだと思います。この2点は参加者視点でみると本質的な満足度に直結する項目だと思います。

これからインターンシップに参加されるのであれば、企業は何を体験させようとしているのか、ということを考察してみることもいいでしょう。そうすることでよりプログラムの意図を理解でき、事業や仕事の理解を深めることができるかと思います。

もうひとつお伝えしたいことは、プログラムの本線ではなく支線にフォーカスした話ですが、ココも重要点です。

企業の関係者はインターンシップ開催中に学生の何をみているのか、という話です。シンプルにお伝えすると「一生懸命動いて(参加して)いるか」「チームワーク(協働)ができるか」「意図的な出過ぎ(目立ち)がないか」「ビジネスマナー」「他者への尊重」「言葉遣い」などは結構しっかり視られていると考えておくといいでしょう。もちろん企業の文化によって評価項目は異なりますが、ココで挙げた参加者の行動とその心証には多くの企業で重視しているものです。この背景には、付け焼刃的なものでなかなか隠すことができない行動であるからなのです。

マナーで盲点となるものに昼食休憩があります。お弁当が出されるケースもあります。その際の「いただきます」「ぎちそうさまでした」がちゃんと言えているか、はしっかりチェックされる企業も少なくないようです。

仮にお弁当を残す場合も、片づける人が不快な思いをしないようにきれいに食べているか、といった点は視る側からは目につきやすいものだと理解しておくといいでしょう。

インターンシップに限らず、成長するためには自らで「体験」することが重要です。極端に言えば、体験のない知識だけでは、おそらく成長しても微々たるものとなるでしょう。

体験については質と量にフォーカスすることが大切です。一般的に「はじめは質より量を優先せよ」と言われますが、それは場面にもよります。

インターンシップ参加で考えると、プログラムの質はあなたの次の行動へ導くトリガーになるでしょう。プログラムの本質的体験の量は、それを積む先に得るものがあなたの欲しいモノやなりたい姿に適しているかどうかではないかと思います。つまり、その企業を就職先としての選択肢に入るか入らないかのジャッジメントとなるのです。この辺りをちゃんと捉えて、参加中、参加後のリフレクションに活かしてみるといいかと思います。

態度、振る舞い言、葉遣いなどは、付け焼刃でその場を凌げたとしても直ぐメッキが剥がれるものです。気負うことも、上品ぶることも必要ありません。これから社会に出る自分をいまから躾るつもりで、日頃から挨拶や基本的なマナーを実践しながら体得するように心掛けて参りましょう。

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