成長できる

就職先を選択するときに重視すること、を尋ねた調査が幾つもあります。この問いの回答で上位にあるのが「成長できること」です。学生らしい回答とも思えるのですが、正直言ってそれだけじゃダメだよ、と耳打ちをしたくなるのです。

自身が成長する姿をどのようにイメージしているのかにもよるのですが、成長とは、現在と未来の在りたい姿つまり夢や目標のギャップを埋める行為であり、成し得た状態です。

ここで誤解のないようお伝えしておきますが私自身は、成長することは個人にとっても組織にとっても大事なこと、と捉えています。だからこそ、成長を大切に考えている人には理解していただきたいことがあります。

それは、成長を盲目的に追い求めるだけではダメということです。成長だけに集中すると、どこかで必ず行き詰まるものです。特に組織の中で働く、仕事をするという文脈では、成長することに加えてGRIT(やり抜く力)を養い高めることが重要だと考えています。

プロセスと結果でいいますと成長は結果です。プロセスとは、毎日行う業務や関係する人々と交流をするなかで、あなたがどんな意思決定をして行動をするか、その積み重ねです。このプロセスで重要になるのがGRIT(やり抜く力)となのです。この力が弱いとやるべきことを先送りにしたり、諦めたり、ついには退いてしまうこともあるのです。

だから、成長を大事に考える人には、最初に自分で意思決定をすることを、きっちり自覚するようにお伝えしています。つまり「ヤル」と自分で決めることを奨めています。

自分で決めたことだからこそ愚痴をこぼしたりせず、責任は他者にあるとも考えず、自責意識・当事者意識をもって目の前の課題に真摯に取り組むことができるようになるのです。この自責意識・当事者意識に立つことがプロ意識につながると考えています。

モチベーションは外から与えられるものではありません。私たちが生きていくなかでは、気分が凸の日もあれば凹の日もあるのが当然です。その凸凹に影響を受けてモチベーションは上下してしまうことも避けられないことです。そこで必要になるのがプロ意識なのです。サラリーマンであっても給料(お金)を得ているのですから、組織の内外を問わずプロ意識を持って仕事をすることが求められているのです。

ぜひ、会社選びに重視することとして「成長できること」と考えていた皆さんは、加えて「GRIT(やり抜く力)を養い高めることができる環境」であるかどうかも就職先を選択の際には考慮されてみることをお奨めします。

関連記事一覧

TOP
TOP