1990年半ばから2010年代生まれの世代を指すZ世代と呼ばれるかれらも2019年の大卒新入社員から社会人として活躍を始めています。価値観の違いや仕事への姿勢で摩擦が起きているのも事実で、かつて新人類と呼ばれたシニアがZ世代とのギャップに奮闘する姿をよく見聞きするようになりました。
Z世代新入社員の印象は、基本的に良い子が多いと感じています。ガツガツしておらず、おとなしいわけでもなく、言動にソツがない。5段階評価でオール4といったイメージです。教科書通りにやることはすごく得意で、しかも優秀です。一方で失敗を非常に恐れているのが共通点です。教わっていないことをやることを極端に嫌がる。何かミスをしても「教えてもらっていませんから」と平気で言う。それでいて相手の懐に飛び込むのも苦手。「教えてください」というのも嫌だし、教えてくれないのも嫌だ、というタイプが少なくないように思います。
ソツなく教えられた仕事は忠実にこなします。一方でどこかに失敗したくないというプライドのようなものがあり、教えられていない仕事に挑戦しようとはしない。ミスをしても「教えなかったあなたが悪い」と、自分の失敗を認めようとしない自己防衛が強く働く人が多い。その結果、上司や先輩とこじれると簡単に退職する傾向があるようです。
多様性を尊重しながらも、企業人、組織人としての職業観や人間関係観の擦り合わせや共有といったことを若手社員と対峙する上司先輩が企業に少ないことにも課題を感じます。
以下は2022年入社の新入社員の意識調査結果ですが、Z世代の成長には本人の努力と同じくらい、環境と上下の関係性構築が課題ではないかと思います。
今年の新入社員の意識調査結果からは、働きたい職場は「お互いに助け合う」が過去最高値で、仕事で重視したいことのトップは「貢献」「相手の意見や考え方に耳を傾ける」上司を求め、「仕事についていけるか」に不安を持っている傾向が浮かび上がった。
仕事をする上で重視することについては、上位2が「貢献(31.9%)」と「成長(28.4%)」。「競争(1.4%)」は過去最低だった


得意なスタンスの上位2つは「相手基準」と「協働」が高い。不安・苦手意識があるけど大事、意識して取り組みたいスタンスの上位2つは「自発」と「施行」となったが、失敗を恐れるタイプ特有のわかっているけど一歩が出ないのでは困ってしまうのだがいかがだろうか。


