自己PRを考察

自分の強みを一言で表現できるキーワードを見つける。これまでの人生を振り返って、あなたはどんな力(強み)を身につけてきたのか、学業やクラブ活動、アルバイト先などで、どんな力(強み)を発揮できたかを考えてみることが大切です。

就活の際に外せないポイントは、企業が人材を採用する背景や目的です。企業は社会や顧客の課題解決をしながら事業を通して利益を上げて、従業員に給与を払い、税金を納めることで社会に貢献しています。つまり、企業は自社の利益に貢献してくれる人材を採用したいのが本質です。

この2点をしっかり捉えないと、どんな感動的な自己PRや志望動機の文章が作れても採用サイド(視点)では評価が得にくいのです。就活での自己分析と企業分析の目的は、自分をキラキラ輝かせるためではなく、企業視点で自社に来て欲しい人材であると認識してもらうことなのです。しかし頭のなかではわかっているつもりになっていても、ESを拝読する機会や面接トレーニングで話を伺うと、採用側視点を考慮していないと思われることが少なくないのです。売り手優先の新卒採用市場ですが、これでは就活が思うように進まないのも頷けます。

1.目標達成能力

業界や業種によっても違いがありますが一般的なものとしては、主体的に木業を設定し、アクションプランを立て、試行錯誤や完全ができる「目標達成能力」があります。売り上げを伸ばす、コストを下げる、効率化を高めるといった目標を組織単位や業務単位で掲げます。これらはすべて利益を上げることにつながるものです。現在の人材市場では「自律した人材」が求められています。自ら主体的に目標を持ち、アクションプランを立て、さまざまな工夫をし、試行錯誤や改善を繰り返しながら、担当する業務を遂行するのです。その業務プロセスのなかで目標達成能力の有無が仕事の成果に大きく影響するのです。

2.成長意欲挑戦する力

採用担当者が学生を見るポイントの一つに「入社後も成長してくれるだろうか?」というものがあります。就活学生はビジネスパーソンとしての能力は未知数です。ポイントは入社後の伸びしろの有無です。なかには入社後に、指示待ち人間、言われないと動かないなと烙印を押さざるを得ない新入社員を発見することもあります。志望した会社に入社したことに満足してしまったのか、自分のキャリアの初期段階であるにもかかわらず成長意欲が伺えないのです。近年は失敗を極端に嫌う若者が多い傾向にあることも重なってか、何事にも積極的に取り組み貪欲に学ぼうとする若者が少なくなったように思います。

3.協働の自発性

私が経営者ならば協働の自発性が高い人材を最優先に採用すると考える程に組織にとっては重要なものです。会社にはさまざまな仕事があります。職場ではそれぞれに課されたルーティン業務がありますが、突発的な仕事や担当者が定まっていない仕事が日々刻々と発生するものです。誰かがやらなければならない仕事です。そんな事態で進んでその仕事を引き受ける社員がどれくらいいるかで、その会社の強さが決まると言われ、これを「協働の自発性」といいます。私は組織開発やリーダーシップ研修に携わる際にはこの点をクライアント様と共有した上で行ってきました。

自分に関係のない仕事には背を向け、意に介さない社員ばかりでは、仕事が進まず(遅れ)、信頼を失うことになります。自ら進んで動く社員が多くいるほど、その組織が強いには当然とも言えます。

自ら意思決定をして動く、その踏み出した一歩が成長につながり、人間力を高め、周りから信頼を得て、「たくましくて善い」人材へと評価されるのです。

ビジネスの世界では、デキる人だけが評価されるのではないのです。企業の本質を考えると、人間力ほど重要な要素はないのかも知れないと思います。

採用側を考慮した自己PRのキーワード(一例)

  • 問題解決力
  • 論理的思考力
  • 主体的/自発的行動力
  • リーダーシップ
  • 継続力(グリッド)
  • コミュニケーション能力
  • 傾聴力
  • 交渉力
  • 忍耐力
  • 創造力
  • チームワーク構築力
  • 変革力
  • チャレンジ力
  • 自己認識力

ESや面接では、単に強みやアピールポイントを紹介するのではなく、その力をどんなときに発揮できたのか、その力があることの根拠をしっかり示すエピソードを伝える必要があります。たとえば、どんな目標を設定して、どんな困難や課題に直面して、それをどのように乗り越えたのか。そのときに、どんな力を発揮したのか、あるいはその経験を通してどんな力を身につけることができたのか、採用側である面接官に伝わるように表現することが大切なポイントとなります。

自己PRに係るワークショップを検討しております。ご興味のある方は当サイトの「Information(お知らせ)」をチェックください。

関連記事一覧

TOP
TOP