皆さん、こんにちは!「あおもりHRラボ」です。
新緑が目にまぶしい季節になりましたね。大学のキャンパスでも、どこかソワソワした空気が漂っているのを感じます。そう、夏のインターンシップシーズンが間もなくやってくるんです。
多くの学生さんが、夏休みを利用して企業インターンシップへの参加を考えていることと思います。「友達も行くって言ってるし、とりあえず参加してみようかな?」「何か得るものがあるかもしれないから、漠然とでも応募してみようかな?」…もし、そんな風に考えているなら、ちょっと立ち止まってみませんか?
実は、「なんとなく」の参加は、せっかくの貴重な時間とチャンスを、もったいない形にしてしまう可能性があるんです。
インターンシップは、単なる「企業見学」じゃない!
多くの人がインターンシップを「企業を知るためのイベント」だと思っているかもしれません。もちろん、それは間違いではありません。しかし、それだけではインターンシップの本当の価値を最大限に引き出すことはできません。
考えてみてください。皆さんの周りには、たくさんの情報があふれています。企業のウェブサイトを見れば、事業内容や企業理念、社員インタビューまで、たいていのことはわかります。説明会に参加すれば、さらに詳しい話を聞くこともできます。
でも、インターンシップには、そうした情報収集だけでは得られない、もっと深い価値があるんです。それは、「自分を知る」ということです。
インターンシップで「自分を知る」ってどういうこと?
就職活動は、皆さん自身の「キャリア」を考えるプロセスです。キャリアとは、単に「どこで働くか」ということだけでなく、「どんな自分になりたいか」「どんな働き方をしたいか」「どんな人生を送りたいか」といった、皆さんの人生そのものに関わる大きなテーマです。
インターンシップは、そんな皆さんのキャリアを考える上で、非常に重要なヒントを与えてくれる場所です。
・「この仕事、想像以上に面白い!」「これは自分には合わないかも…」
実際に企業のオフィスで、社員と一緒に業務の一部を体験することで、漠然としたイメージしかなかった「仕事」のリアルが見えてきます。本やウェブサイトの情報だけでは決して分からない、**肌感覚での「向き・不向き」**を発見できるかもしれません。
・「こんな雰囲気の会社で働きたい!」「社員さんのこんなところに憧れる」
企業の文化や働く人々の雰囲気は、そこで実際に時間を過ごしてみないと分かりません。インターンシップは、企業が大切にしている価値観や、社員間のコミュニケーションの様子などを五感で感じられる貴重な機会です。
・「自分の得意なことって、意外と仕事で活かせるんだな」「このスキル、もっと伸ばしたい!」
グループワークや実務を通して、皆さんが普段意識していなかった強みや、逆に課題と感じていた部分が明確になることがあります。それは、今後の学生生活で何を学ぶべきか、どんな経験を積むべきかという、自己成長の指針になります。
このように、インターンシップは企業を知るだけでなく、皆さんが「どんな自分になりたいのか」という「自分軸」を見つけるための、まさに「実験の場」なんです。
漠然とした参加目的から脱却し、自分なりの「なぜ?」を見つけよう!
「自分軸」を見つける。そう言われても、具体的にどうすればいいの?と感じるかもしれませんね。大丈夫です。まずは、「インターンシップを通じて、あなたは何を得たいのか?」というシンプルな問いから始めてみましょう。
ノートやスマートフォンのメモ機能でも構いません。以下の質問を参考に、思いつくままに書き出してみてください。完璧な答えでなくても大丈夫。漠然としたものでも、まずは言葉にしてみることが大切です。
【ワーク:あなたのインターンシップ参加目的を深掘り!】
以下の質問に、できるだけ具体的に答えてみましょう。
1. なぜ、あなたはインターンシップに参加したいのですか?
(例:単に「参加したい」だけでなく、その背景にある「知りたいこと」「試したいこと」は何ですか?)
2. 特に興味のある業界や企業はありますか?それはなぜですか?
(もしあれば、その業界や企業に惹かれる理由は何でしょうか?具体的なサービスや製品、理念など。)
3. インターンシップを通じて、具体的にどんな経験をしたいですか?
(例:特定の職種の業務を体験したい、社員の方と深く交流したい、課題解決型のグループワークに参加したい、など。)
4. インターンシップ後、どんな状態になっていたいですか?
(例:特定の業界への理解が深まっている、自分の強みが明確になっている、興味のある職種が見つかっている、など。)
5. 現在の自分に足りないと感じるスキルや知識はありますか?インターンシップでそれを補いたいですか?
(例:プレゼンテーション能力、論理的思考力、特定の業界知識、など。)
【具体例でイメージしてみよう!】
例えば、「IT業界に興味がある」という漠然とした理由でインターンシップに参加するのと、
「IT業界の中でも、特にWebサービス開発に携わりたいと考えている。インターンシップでは、実際にプログラミングを体験し、Webエンジニアの仕事の面白さや難しさを肌で感じたい。また、チーム開発のプロセスを通じて、自分のコミュニケーション能力がどれだけ通用するか試したい。」
という具体的な目的を持って参加するのとでは、インターンシップで得られるものの質が全く変わってきます。
後者の学生は、インターンシップ中も「Webエンジニアの先輩に質問しよう」「チームでの役割を意識して動こう」といった具体的な行動ができ、終了後も「やっぱりエンジニアになりたい!」「もっとプログラミングを学ぼう」といった次のアクションに繋げやすくなります。
自分軸を見つけるためのヒント:簡単な自己分析から始めよう
「いきなり具体的な目標を立てるのは難しいな…」と感じる人もいるかもしれませんね。大丈夫です。そんな時は、少し視野を広げて、簡単な自己分析から始めてみましょう。
これは、あなたがどんな人間で、どんなことに価値を感じ、どんな環境で力を発揮できるのか、という「自分軸」の大きな方向性を見つけるための問いです。
【ワーク:あなたを知るための3つの問い】
以下の問いに、深く考えずに、直感で、そして素直に答えてみてください。書き出すことで、頭の中が整理されていきますよ。
1. これまでの人生で、「楽しい!」と感じた瞬間はどんな時ですか?
・ 学業、部活動、アルバイト、趣味、友人との交流など、どんな場面でも構いません。
・ なぜ「楽しい」と感じたのでしょうか? その時の状況や、自分がどんな役割を担っていたか、どんな気持ちだったかを具体的に思い出してみましょう。
・ (例:文化祭でみんなで一つのものを作り上げた時、アルバイトでお客様に喜んでもらえた時、一人で黙々と読書に没頭している時、など)
2. 逆に、「苦手だな」「これは向いてないな」と感じた瞬間はどんな時ですか?
・ こちらも具体的な場面を思い出してみてください。
・ なぜそう感じたのでしょうか? その時の状況や、自分がどんな気持ちだったかを具体的に振り返ってみましょう。
・ (例:人前で発表する時、細かい作業を長時間続ける時、計画通りに進まない時、など)
3. 「働く」ということを考えた時に、どんなことを大切にしたいですか?
・ まだ漠然としたイメージで構いません。
・ 例えば、給与、やりがい、成長、安定、ワークライフバランス、人間関係、社会貢献、専門性、自由な働き方…など、あなたにとっての優先順位は何ですか?
・ どんな職場の雰囲気で働きたいですか?(活気がある、落ち着いている、個人作業が多い、チームで働く、など)
これらの問いに答えていくうちに、きっと「自分軸」のヒントが見えてくるはずです。
・ 「一人で集中して作業するのが好きだから、研究職や専門職が向いているかも?」
・ 「人と接して、感謝されることに喜びを感じるから、接客や営業職もいいかもしれない!」
・ 「常に新しいことに挑戦したいから、変化の多いIT業界やベンチャー企業が面白いかも!」
・ 「チームで協力して目標達成するのが好きだから、協調性を重んじる企業がいいな!」
まとめ:自分なりの「なぜ?」が、インターンシップ成功への第一歩
「あおもりHRラボ」が伝えたい一番大切なこと。それは、夏のインターンシップは、ただ参加するだけではもったいない!ということです。
なんとなく参加するのと、明確な目的を持って参加するのとでは、得られる経験の質が全く変わってきます。そして、その経験は、皆さんのその後の就職活動、ひいてはキャリア形成において、非常に大きな意味を持つことになるでしょう。
今日から少しずつでも、今回紹介したワークを参考に、
「なぜインターンシップに参加するのか?」
「インターンシップを通じて何を得たいのか?」
を具体的に考えてみてください。
この「自分なりのなぜ?」を見つけることが、実り多いインターンシップ経験、そして成功する就職活動への確かな第一歩となるはずです。
次回予告!
「参加目的は明確になったけど、どの企業を選べばいいんだろう…」と悩んでいる方もいるかもしれませんね。
明日の記事では、明確になった参加目的を最大限に活かすための「参加企業選びで失敗しないための”超”実践的リサーチ術」について解説します。インターネットの情報を鵜呑みにしない、本当に役立つ情報収集のコツをお伝えしますので、どうぞお楽しみに!