面接では「挫折や失敗の経験」を尋ねることが多いように思います。
この問いの意図の一つは、「経験の幅」を確認したいのです。先々が不透明で未来の様相が難しいビジネス環境はこれからも続いていくでしょう。そんな時代を意識した企業では、打たれ強い人材を求める傾向にあるようです。たとえば、学業成績が良く人格的にも素晴らしい人であっても、失敗の経験の浅い人は変化が当たり前の時代では、人財としては低い/弱いことを企業は理解しているものです。
学生時代に華やかな成功を経験する人は多くはありません。一方で大きな挑戦をして失敗や挫折をした経験を持つ人は、挑戦したこと事態が経験の幅となるのです。そして苦い経験を通して学び成長しることで打たれ強さを一つ体得するのです。
問いの意図の二つ目は、苦境をどのように乗り越えたのか?この点が面接官の最も知りたい情報です。一般的に若年層である学生の人生経験を考察すると、「少なく浅い」ものです。そう捉えると、その人の思考や行動のパターンはある程度固定されたものになっている傾向が考えられます。ですので、失敗や挫折をどのように克服したのか、その体験談を聞くことは、その人を理解する大きな情報源となるのです。
だからと言って、ここに嘘の情報を差し込んでしまうようなことは絶対しないことです。当たり前の話ですが、面接官は仕事で面接を行っているのです。その仕事とは、自社で共に働く仲間、出来得る限り優秀で将来の期待も大きい人材を採用することです。応募者の嘘を見抜く訓練を積んでいるのが当然のことです。ですので、格好つけたり、話をもったりすることは、あなたが欲しい結果を手にすることを遠ざけるだけと理解しておくことです。
挫折や失敗の経験を尋ねられたときの応答ポイントは、① 大変だったこと、苦労したことを長々と話さない。② どのように乗り越えたのかは、形容詞ではなく、名詞と数字と動詞を使い具体的に伝える。③ その経験を通して学んだことを伝える、ことです。
面接に臨む姿勢で最も大切なことは「真摯さ」だと考えます。