25年卒学生の就活について4月1日時点の活動状況を調査(n=1,210人)したキャリスタから発表されました。25年卒のみなさんは、ご自分の状況と比べてみるのもいいでしょう。26年以降に卒業予定の皆さんにとても大事な情報が後半にあります。是非お役立てください。
1人当たりのエントリー社数の平均は22.6社でした。文理男女別では、文系男子が27.9社、文理女子が24.9社でした。理系は男女とも20社未満で、文系に比べ少ない状況でした。
会社説明会(個別企業のセミナー)の参加状況を、開催形式ごとに尋ねたところ、オンライン形式への参加経験を持つ学生が9割を超え92.3%、会場が他は6割越えの63.9%でした。会場が他の参加経験率は2年前に比べ10pt以上増(50.8%→63.9%)となっていました。
参加・視聴者数は平均値で会場が4.6社、オンライン形式が12.6社でした。これは前年より1社ほど増えていた結果となりました。
会社説明会について、学生から見て適切だと思う所要時間を尋ねたところ、いずれの形式も「30分~1時間未満」が最も多い回答でした。そのなかで、会場型では1時間以上を選んだ割合が他の形式より高い55.7%であったこともわかりました。また、オンデマンド配信は3つのなかで最も短く、「30分未満」が3割を超えていて、1時間未満までを合計すると8割近くになっていました。双方向でのコミュニケーションがない録画コンテンツについては、短時間で採用に関する情報を知りたい、といった学生の考えが伺えました。
実際に参加した会社説明会で、不快に思ったことを尋ねたところ、半数近くが「内容に乏しい」48.9%を選んでいました。続いて「所要時間が長すぎる」30.7%、「説明が分かりにくい」29.4%となっていました。企業研究に充分な商法量を短時間で効率よく説明してもらいたい、という学生の本音が聞こえてきそうです。企業側も、この点は十分配慮した準備が求められると思います。
一方で、参加したセミナーの感想としてポジティブな声も紹介されていました。
- 職種別に質疑応答の時間があり、気になる職種の方に少人数で聞きたいことが聞けた。(文系女子)
- ESでどこを見ているかなどの情報提供がありよかった。アーカイブがあったのも好印象。(理系女子)
- 研究所の中を社員が回りながら中継してくれた。より働く場所のイメージがついた。(理系男子)
- 会社説明、グループワーク、座談会など1回で多くのことを体験できた。雰囲気も良かった。(文系男子)
選考試験(本選考)の受験状況としては、ESの提出、筆記試験、面接試験とも全体の約9割、最終面接は約7割の学生が経験していました。また、受験社数については、前年同期を上回る(1.6社→2.1社)となっていました。
最終面接は、2年前と比べると15pt以上増加(57.2%→72.9%)していました。25年卒採用については、選考の最終局面に進むタイミングが前倒しになっている様子が読み取れます。
採用スケジュールの早期化によって、「ESの締め切りが早過ぎて応募できなかった企業がある」と回答した学生が49.2%であったことも明らかになりました。
この点については、26年以降に卒予定の学生には特に注目して欲しい情報です。25年卒に対しては、早い段階から早期化への対応を注意喚起する情報が流れていましたが、おそらくそういった情報をキャッチできていなかったか、それとも解釈に甘さがあったのではないかとも考えることができます。就活がすべてではありませんが、今後の人生に大きくインパクトを与える就活への準備として情報をキャッチするとともに、その情報の精査と対応が問われることも事実です。まずは好奇心を高めてアンテナの感度を高めましょう。