3月1日に24年卒の採用広報が解禁されて、学生の就活が本格稼働しました。昨年を上回る企業の採用意欲が伝え聞かれ、24年卒学生にとっては売り手有利の採用市場となっています。今回はキャリタスリサーチが公表した3月1日時点の就活調査速報を基に24年卒就活生像を考察してみます。
3月1日時点の内定状況
この日に内定を得ている学生は全体の32.4%で、2月調査23.8%から8.6pt上昇していました。たびたび早期化がわだいとなっていますので驚くほどではありませんが、就活解禁のタイミングで母数学生の3割が内定を得ていたことになります。
内定企業の7割強にあたる73.9%がインターンシップ等のプロブラムに参加していた企業で、内定を得た学生の大半は内定を保持しながら就活を継続していることも明らかになりました。一方で、就活終了をした学生は7.4%でした。



就活解禁を迎えた心境
3月1日の「解禁日」を迎えた心境を尋ねたアンケートでは、「いよいよ本格的に始まった」50.2%と回答した学生が最も多かった。一方で「いまさらという感じ」45.0%と両者の差は僅かでした。本選考が前倒しで進んでおり、内定獲得者も3割を超えている現状、順当な結果とも思われます。
各大学で行われる合説は別としても、就職サービスを提供する企業が主催する合説の価値を問い直す時期になったようにも思われます。

学生の声
- 情報が解禁され、エントリーが始まるので、内定をいただけるように頑張ります!(文系女子)
- 夏から動いていて早い方かと思ったが、実際はそうでもないし、企業も早く内定を出したりして、不安やプレッシャーが多いと感じる。(文系男子)
- すでに就職先が決まっている人は少なくなく、解禁日の節目は形骸化してきていると感じます。(理系男子)
- スケジュールがたてこみ、すべてこなせるか不安である。(文系女子)
- まだやりたいことも何も決まってなくてめちゃくちゃ焦っている。(理系女子)
昨年から企業独自で自社の案内動画を作成し採用専用のホームページに公開し、その後の採用ステップに進んでもらうスタイルがある程度定着しつつあるなかで、場所時間が定められた従来の合説への参加を望む就活生がどのくらいいるのかは、今一度地域別に何らかの調査が必要とも思える24年卒学生の声でした。