25年卒 高めておきたい力

長い夏休みを迎え、25年卒の皆さんはインターンシップやオープン・カンパニーへ向けてワクワクドキドキなのかもしれません。多くの就活系メディアの情報にあるように、25年卒の就活は既にスタートしていると捉えておくことがいいでしょう。「エッ、出遅れた」と思った人も大丈夫です。今ならまだ先にスタートしたライバルの背中がはっきり見えている状況です。これ以上の開かれないよう、イマココからスタートしましょう。

常に自分の力を発揮していて、自分らしく過ごしている・・・。そのように思える人があなたの周りにもおられるのではないでしょうか。

就活にたとえと、「ガクチカ」の内容が全国大会優勝、海外留学、○○で表彰されたなどと言ったキラキラ観があるものです。でも本質に視点を当てると、過ごし方もガクチカも、小さな行動を積むことができるかどうかなのです。言葉を換えるとGRTI(やり続ける力)が高いか低いかです。

キラキラエピソードは確かに視聴映えするものですが、それはその人のすべてではなく一部でしかないのです。なのに、他人の少しキラキラしている一部だけを取り上げて自分と比べ、あーだ、こーだ、と愚痴ったり凹んだりする人がいます。こと就活になるとそういう学生は少なくないように感じています。

自分が選択した方向に向かって事を進めていくには、時には他者の知恵や力を仰ぐこともありますし、時間や行動を調整することも必要になることもあります。特に就活は学生である皆さんにとっては人生でほとんど経験をしたことがないことを最後は自分が意思決定して進めていくことになることです。それが一度限りの自信の人生に少なからず影響を与えるものだと分かっているからこそ、ビビッたり、悩んだりもします。

それで今回は、25年卒のあなたが就活を楽しみながら進めていくために大切な3つの力を紹介します。

1つ目の力は、自己肯定感です。これは、他者と比べることなく、ありのままの自分を認める気持ち/思考です。自己肯定感が高いと、就活で主体的に考えて行動したり、初めてのことにも挑戦できたり、失敗しても再チャレンジすることができます。これは、就職した後のキャリ構築においても大切な力となります。

毎年就活生を診ていると、自己肯定感は高いのに、就活が思うように進まずに悩みを抱える学生がおられます。じつは、就活をうまく進めるには自己肯定感が高いだけではうまくいかないのです。

2つ目の力は、メタ認知力といいます。この力は、自分の考えや自分が置かれている状況を俯瞰的に視る力です。メタ認知力がしっかり働くと、自信が取り組んでいる就活はキャパシティ的に適切かどうかを考えたり、問題が起きたときに他の方法や手段を的確に探すことができる力です。また、メタ認知力が高いと自己分析が非常に深く的確に進めることができます。ビジネス界ではこの力を21世紀のビジネスパーソンに必須の能力として認知冴えています。

就活で悩みを抱える学生のなかには、自己肯定感とメタ認知力の両方あるいは、片方が低くなっていてバランスが崩れている人もおられます。

就活を進めていくと、時にはなかなか思うように前に進まない、頑張っているのに成果が得られない、なんだか自分だけが大変な思いをしているように感じる、といった心情を長く抱えてしまう学生がおられます。これは、自己肯定感が高くて、メタ認知力が低い状況かも知れません。

自己肯定感からくる「自分を認める気持ち」が転じて、「今の自分のやり方でOK」と思い込んでいることが少なくないようです。メタ認知力が低くなっていて、周りとの関係性や状況を踏まえた判断ができていないかも知れないのです。

就活は、あなたと志望企業の担当者との交流で進みます。そのなかであなたという人物を評価して採用の可否が決まるのです。このプロセスを考えると、自己肯定感とメタ認知力のバランスを整えておくことが大切であることを理解いただけると思います。採用の可否はあなたの人材としての資質だけではなく、他者との交流の在り方も大きく関係しているということです。

ここまでにお伝えした2つの力を支える役割を果たすのが自己効力感です。これは、目標を達成するための能力を自らが持っていると認識することを指します。ひと言でいうと自信です。ここまで読み進められたらピンとくるかもしれませんが、就活中にあなたを前に進めてくれるエネルギーの源となるのが自信です。

何かを取り組んだ方がいいと思いながら、なかなかスタートを切れない…。これまでにそんなことはなかったでしょうか。その要因はさまざまなことがあったでしょうが、その根っ子にあるのが「自信がない/持てない」だと思うのです。自信がないその背景は、やるべきことをしていない自分に気づいているからとも言えます。そういう人は「努力は必ず報われる」とは考えられないタイプでしょう。

残念ながら、自信は高級百貨店に行っても買うことはできないのです。自ら体験学習を通して体得するしかないものです。もし、過去に自信があったらやれたこと、できたことがあったと内省した経験がお持ちなら、あおラボのラーニングカフェ(不定期開催・次回は8月予定です)にご参加されてみることをお勧めします。

混乱を避けるために、自己肯定感と自己効力感を整理しておきます。

  • 自己肯定感:無条件に「自分には価値がある」と認めることができる感情です。「能力があるから」「用紙が優れているから」などと言った理由で自身を価値かる存在だと考えるのではなく、ありのままの自分の存在価値を無条件に受け入れている状態を指します。
  • 自己効力感:木業達成をする際に「自分ならできる、きっとうまくいく」と信じることができる認知のことです。「自分にはそれだけの能力がある」と信じられている状態であることです。

人間の習性に関する基本原理をお伝えすると、『相手を信頼していることを知らせれば、相手はあなたが信頼に値する人物であることを証明しようと努める』のです。つまり、相手を心から信頼すれば、相手は誠意を尽くしてくれるものなのです。

就活は、独り孤独に進めていくような感じがないわけでもありませんが、全ての場面で必ず相手がいるのが就活です。相手に評価され採用されたいのであれば、相手があなたを求める人材だと評価する根拠を伝えるだけではなく、ちゃんとご理解いただくことが何よりも大切なのです。

自己肯定感とメタ認知力と自信。就活を軸とした話でしたが、じつは前日した通り、あなたがビジネスパーソンとなってからもとっても役に立つ力です。ぜひ学生の間に少しでも3つの力を高める意識を向けて、学生生活をお過ごしてください。

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