学生を含めて若い世代の人は、豊かさとは何かを「達成する」、「手に入れる」ことと考えている人が少なくないように思います。(私も青二才だった頃はそうでした)
そんな私もおかげさまにて還暦を過ごすことができました。人生のhalfway pointを過ぎた自覚ができた頃からは、豊かさとは「選択肢の豊富さ」ではないかと考えるようになりました。仮に神様が決められた人生だとしても、これからA・B・C・・・いずれの道を進むかを決めるのは自分であり、よくよく考えてみたらあらゆる場面で豊富な選択肢があったことに気づくことができました。
選択したことが正解だったこともありますが、結構いばらの道が続きへこんだり折れたりもしましたが、それでも選択肢が豊富にあることに気づくことで、本当は「〇〇があるので、豊かです」ではなくて、たくさんの選択肢と自分が選んだ先にある経験を積めることが「豊か」とはこういうことではないかと考えるようになりました。
一人ひとりが生きて行くなかでは、失敗もしますし、災難や不運に遭遇することも、困窮に悩むことだってあります。できることならわが身に頻出して欲しくないことですが、人生のなかで幸福を噛みしめた時間よりも、上述した頻出して欲しくないことに悩み翻弄されながらも、他人様に助けていただきながら今に至っています。
24年卒の皆さんにとっては学生生活最後の夏休みがそろそろ始まる頃でしょう。進路が決まった人は、楽しい時間をお過ごしください。そして、就活続行中の方は、不安を越えて苦しさや辛さでこころ穏やかではないでしょう。
それでも近い将来きっと「厳しい就活だった、けれど自分が○○を学ぶための経験」だったと思える日が来るでしょう。今、できることをやり続けることです。あなたのグリットと自分を信じる力が試されているのかも知れません。
レ・ミゼラブルを書いたヴィクトル・ユーゴーは、『感謝の気持ちには翼があり、正しい目的地まで飛んでいく』と残しています。
今の気持ち、苦しい、辛い思いを抱え込まずに、一度客観視して、そこに感謝できることを見つけてみることはどうでしょう。神様は、乗り越えることのできない壁を人の前に作らないと言われます。
もし就活の壁を目の前に感じているのなら、自分の可能性と力を信じて乗り越えましょう。
一日でも早く、あなた自身が納得して就活を終える日を迎えられますように。けっぱれ!