どう思う?

若者の就労意識について、内閣府「平成30年版子供・若者白書」で特集されています。全国16歳から29歳までの男女1万人に実施した調査結果から、若者が仕事を選択する際に重要視する観点が示されています。

「とっても重要」の割合が最も多かったのは「安定して長く続けられること(50.0%)」で、2位が「収入が多いこと(46.0%)」、3位が「自宅から通えること(44.3%)」となりました。

調査結果から現在の若者は、「安定していて収入があり、自宅から通えて福利厚生が充実している」安定志向を強く持っていることが伺えます。

調査から4年が過ぎて令和となったいま、改めて考察してみると、一部アグレッシブに就活をしている学生を見聞きはしますが、安定志向は根強く強固になっているのではないかと思います。

一方で、海外との比較はどうなのか?と思い、内閣府「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」を見ると、日本の若者の就労意識の特徴が明確にわかります。こちらの調査は平成30年11月-12月に、各国とも万ン13歳から満29歳までの男女概ね1,000人から回答を得たものです。仕事選ぶ際に重視することのうち、日本が最多・採用の割合を示した項目をしましたのが下図です。

日本の若者が最も終始した項目は「収入(70.7%)」と「仕事内容(63.1%)」でした。一方で、最も重視しなかった項目は、「仕事の社会的意義(11.6%)」、「専門的な知識や技能を活かせること(19.0%)」、「能力を高める機会があること(17.3%)」でした。

仕事の意義、専門戦能力を重視しない日本社会の特徴が若者にもしっかり根図いていることが伺えます。30年近く賃金が上がっていない異常な状態が続いている日本の労働環境を鑑みると、収入を強く意識することには理解できます。それでも、長いキャリアライフの初期の仕事選びの選択基準として、このままでよいのか?をまずは自分自身に問いかけてみて欲しいと思うのです。そして、学生であるの間にじっくり時間をかけて自己理解を深めるなかで、その段階の思考を自分の言葉にした職業観を明確にされて、それを就活の軸とすることを超お勧めします。

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