夏休みそろそろ後半

大学によって若干の違いはあるでしょうが、夏休みの前半がそろそろ終わるのではないでしょうか。26年卒の中には、既に複数社のキャリア形成支援プログラム(インターンシップ等)に参加された方も少なくないと思います。

キャリア教育、汎用的能力・専門活用型インターンシップに参加することで、どれくらいその企業、職種に就きたいと志望するのかといったことを自分の中で明確にすることができるものです。就活を進めていくなかで、志望度の明確性は納得して就活を終えるための大事な要素の一つでもあります。

自分の熱意を確認したり、より高めたりするのに役立つのが、就きたいと思う企業のキャリア形成支援プログラムに参加して実際に自身の身をその企業に置き、直接的、間接的に仕事に触れてみることやそこの環境やそこで働く人にも触れてみることは、動画やテキストから得る情報ではキャッチできないものがまさに自分の体を通して知ることができるものです。つまり、体験を通して、仕事の向き不向きの間隔がつかみやすくなるのです。これは、入社(転職)後に「リアリティーショック」といったギャップに苦しむことを防ぐことにもつながります。

どのような仕事を得意とし、どんなシーンで成果を出せるのか、といったこともある程度であってもイメージしやすくなるものです。このイメージが後々、活動を進める中で生きてくるものだと思うのです。

特に、インターンシップと呼ばれる5日以上のプログラムでは、実際に業務体験をするだけではなく、その企業で働く社員の方々と交流ができ、社内の環境とその雰囲気を体感することができます。仕事のやりがいや失敗談などを伺う機会は滅多にありませんので、この点を5日以上の時間を費やす価値と捉えてもいいと思っています。

昨年9月に実施された調査では、25年卒がキャリア形成支援プログラムに参加について、「業務内容の理解が深まった」「働く姿を想像できた」といった肯定的な声を寄せていました。

就活生にキャリア形成のアドバイスとして「キャリアは一度決めたら終わりではなく、一定の期間や大きな出来事の前後では、見直しや修正をすることがいい」と伝えています。特に今の時代は企業の寿命と個人職業人としての寿命が逆転し、その差分も大きく開いていると言われています。やってみたいという動機でも挑戦できる環境があり、働き方にも多様なスタイルがあります。

そこで、大切にしてほしいのが、その仕事に就いて充実感や満足感をしっかり味わうことができるかどうではないかと考えています。人生100年時代、仕事だけでなく生きていくなかでは、ハッピーな日々が繰り返されるだけではなく、辛いことや苦しいこと、凹んで孤独を味わうことだってあるのです。それでも社会性動物である私たちは、何かのため、誰かのために役に立つ自分を認識することを求めて生きているのではないかと思うのです。自己分析を進めると出てくる「価値観」と言ってもいいでしょう。自身の価値観を少しでも自分らしく言語化することにやくだつのが学生時代に体験するキャリア形成支援プログラムへの参加ではないかと思うのです。

いろいろな都合やスケジュール調整などで前半は参加できなかった26年卒もおられるでしょう。でも自分の将来を真摯に考えたら、キャリア形成支援プログラムへの参加は益が沢山あるのです。まだ募集をしている企業もあると思いますし、改めて秋冬に実施をされる企業もありますので、ぜひ3年11月までを目安にいくつかのプログラムに参加されることをお奨めします。

近年の就活生からは「成長したい」と頻繁に聞くようになりました。おそらくこれを読んでくれているあなたも同じでしょう。「成長」とは何かを考えてみたいと思います。

成長とは、「これまで出来なかったことが出来るようになること」です。さらに、「これまで考えることが出来なかったことを考えられるようになること」です。いずれも出来るようになるまで経験を積むことです。

最後に、社会やビジネスの世界では「最も適切な決断を下す力は修羅場経験、とりわけ失敗の経験がないと養われない」という考え方があります。ここまで大袈裟なものではありませんが、あなたが納得して終えることが出来る就活にするためにも、キャリア形成支援プログラムでの経験を選択肢にすることを主体的に決めることが出来るあなたであってほしいと思います。

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