やりたいことの挑戦権を得る活動

頻繁に「就活のゴールは内定を貰う」ことではないとお伝えしています。他にどんな表現があるかと考えていたところあるキャリア関連の書籍の中にピンとくるものがありました。

“自分がやりたいことや進みたい道、勤め先に入社するための挑戦権を得るための活動/図解いいキャリアの育て方”

学生の皆さん、どうでしょう、ピンとくるでしょうか?

本の中では挑戦権を得るためには、⒈関心の幅、⒉自己理解、⒊企業理解・業種理解、4意思決定、⒌自己効力感についてしっかり考察することが大切だといっているのですが、私のキャリア論と非常に近い思考と感じました。そこで、一部引用しながら、ご紹介します。

  1. 関心の幅

キャリアをスタートする前からすでにアンテナを張り巡らせて関心を広く持てており、自分のやりたいことが明確になっているという人は少数派でしょう。自分のやりたいことや関心の持てることが見当たらずに「何かやらなきゃいけないと思って入るけど、やりたいことが明確にあるわけではない」という悶々とした気持ちを抱えている人が多いように感じます。

では関心の幅を広げるにはどうすればいいのか。それは、経験の幅を広げることです。

まずは関心がなくても動いて経験してみる。これがあなたの関心の幅を広げることにつながります。

関心がなければ動けないという気持ちはわかりますが、それは「動かないからなおさら関心が広がらない」という悪循環ループにハマる扉に立っていることが少なくありません。手遅れになる前にまずは重い腰を上げて、アクションを起こすことです。

組織人として働くことを考えている人は、この軽快なフットワークが身についているかどうかは、選考において大きなアドバンテージになるものだと心得ておきたいものです。

それらの経験の中には自分にとってピンとこないものも多く含まれるでしょうが、こればかりはやってみないとわからないもので、確率論だと捉えることです。「一定(人並み)以上の数をこなす」気概で動いてみることです。

インターンシップやキャリア教育、オープン・カンパニーなど、自分で経験してみたり、友人の体験談を聞いてみたり、フットワークよく経験を積むことです。

まず動いてみることが大事だとお伝えしました。じつは、これには時期やタイミングも大切です。なぜかというと、「努力のレバレッジ(コテの原理)が効きやすいタイミング」や「門戸を開いてくれる時期」というものが社会にはあるのです。

特に受験や就活などは、スイッチONのタイミングが遅れてしまうと、そのリカバリーのために何倍もの努力が必要となることがあります。また、時期や年齢によって、門戸が開かれない(挑戦させてもらえない)ことすらあるのです。

津軽人の資質は、「ジョッパリだけどケッパル」人が多いと聞いたことがあります。なので、よく理解しておいて欲しいのですが、頑張りどこには旬があるのです。気を逃すことながないようにアンテナを立て、関心を広げておくことが「あのときに持ってちゃんと考えておけばよかった。もっといろいろ動いておくべきだった」と後悔しないためにも必要です。

  • 自己理解(私はSelf-awareness/自己認識と伝えています)

とても大切なことは、自分に対する理解が誤っているとミスマッチを引き起こす可能性があるということです。

就活で「自己分析が大事」だと言われて取り組んだつもりの新卒社会人も働き始めてから「自己分析が全くできていなかった」「自己理解が不足していた」と気づく人が毎年春には大勢現れるのです。就活のサービスを提供している会社が新入社員に就活についてのアンケートを取ると、ダントツで「自己分析をもっときちんとやっておけばよかった」が毎年のようにトップに上がるのです。

社会人になってキャリア構築を進めたり、転職活動をしたりする際にも自己分析は求められますが、「自己を知る」ことは深くて難しいことだとまずは、ちゃんと理解してから真摯に取り組むことです。なぜかと言いますと、分析には情報やデータが必要ですが、実務経験がほぼない学生は「自分が働いているときの情報」もほぼないのです。つまり情報がないないのに分析しようとしても無理な話で、どうしたらいいのかわからないというのが本音だと思うのです。

就活を前にした学生が自己理解を深めるために活用を勧めたいのは、インターンシップの参加です。

実際に実務に取り組むと、あなたの中で、

「これはピンときた/これにはピンとこなかった」

「こういう人たちとは一緒にいてワクワクする/こういう人たちとはできれば一緒にいたくない」

「こういうサービスだとやる気が出てくる/こういうサービスは頑張るモチベーションが湧かない」

「こういうマネジメントのされ方は自分に合っている/会っていない」

などがあなた自身の中で相対化されて見えてきます。また、

「他の人はそう感じなかったようだけど、自分は確かに感じた」

「他の人は簡単にやっているけど、自分にはうまくやれる気がしない」

というような他者との相対化は、自分らしさを深めることができます。また、一緒に働いた人からのフィードバックが得られたらそれも貴重な分析材料になります。

このように、自己分析はデスクワークだけでは不十分で、フィールドワーク(体験)とネットワーク(人との関わり)によって分析を深めることができます。

前述したように、自己分析はとっても難しいものですが、丁寧にかつ真摯に時間をかけて取り組むことで、本来の自分を深く知ることができるものです。それもあって、あおもりHRラボでは、ファーストキャリアにフォーカスした自己分析の基礎学習「社会のトビラ塾」を3ヶ月のプログラムとして提供しております。もちろん、23-24シーズンも開催予定です。詳細につきましては、後日トップページの【INFORMATION】にてご案内いたしますので、しばらくお待ちください。

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