自己分析がうまくできない27年卒へ|今すぐ見直したい3つの落とし穴と具体的対策

1. 自己分析、なんだかモヤモヤしていませんか?

「自己分析って何からやればいいんだろう?」「とりあえず診断ツールをやってみたけど、なんかしっくりこない」

そんな声を、私たちはこの時期の学生からよく耳にします。特に27年卒の皆さんにとって、春はまさに自己分析の本格スタートの時期。しかし、頑張って取り組んでいるのに手応えを感じられない人も多いのではないでしょうか?

その原因は、“自己分析のやり方”がズレているからかもしれません。

本記事では、これまで多くの学生のキャリア支援を行ってきた視点から、自己分析がうまく進まない人に共通する「3つの落とし穴」と、それぞれの対策方法を解説します。

これから夏のインターンシップに向けて、自己分析の完成度を高めるための実践的なヒントとして、ぜひ活用してください。

2. 【落とし穴①】目的を間違えている

就活において自己分析が重要であることは多くの人が知っています。しかし、自己分析の「目的」を勘違いしたまま進めてしまうと、その効果は一気に薄れてしまいます。

よくあるのが、「面接で何を話せば印象が良いか」「エントリーシートに書けそうな経験は何か」という視点から逆算して自己分析を始めてしまうケースです。この場合、自己分析が“就活の武器を作る手段”に過ぎないものとなり、本来の意味を見失ってしまいます。

また、「やりたいこと探し」に固執してしまう人も多く見受けられます。「やりたいことが見つからない=自己分析が失敗している」と思い込むあまり、焦ってしまうのです。やりたいことは、実は自己分析の結果として見えてくるものであって、出発点ではありません。

さらに、診断ツールの結果を見ただけで「これが自分だ」と納得してしまう人もいます。ツールはあくまで補助的なものであり、それだけで完結してしまうのはとてももったいないことです。

対策:目的の再確認から始めよう

自己分析は、「ESを書くため」や「面接で話すため」ではなく、自分の人生をどう生きるかを知るためのプロセスです。まずは、自分がどんな価値観を持っているのか、どんな働き方・生き方をしたいのかといった“根っこ”の部分を言語化してみましょう。

診断ツールは、あくまで“気づきの入口”として活用し、そこから得たヒントをもとに「自分は本当にどう考えているのか?」を深掘りすることが大切です。また、「やりたいことがわからない」ことを責める必要はありません。自分が大事にしている価値観に気づくことで、その先に“やりたいこと”が見えてくるという順序を理解しておきましょう。

3. 【落とし穴②】弱さ・強さを見つめ切れていない

次に多く見られるのが、自分の「弱さ」や「強さ」と向き合いきれていない状態です。就活では「自分の強みを語ること」が求められますが、その強みが表面的で薄っぺらいと、話にも説得力がなくなってしまいます。

特に、「失敗した経験」や「つらかった出来事」に目を向けることを避けていると、自己理解は浅くなりがちです。しかし、実はそこにこそ本当の価値観や強みの種が隠されているのです。

また、「強み」をただ「人と話すのが得意」「責任感がある」といった抽象的な言葉で片付けてしまうと、それが実際の行動や成果につながっていたのかが見えてきません。

対策:感情を伴う経験から“芯の強み”を掘り出す

まず取り組んでほしいのが、「自分史」の作成です。過去の経験の中で、特に印象に残っている「つらかったこと」「悔しかったこと」「一生懸命になったこと」を書き出し、そのとき自分は何を考え、どう乗り越えたのかを振り返ってみてください。

ここで重要なのは、「感情」と「行動」に注目することです。自分がどんな場面で怒りや悲しみを感じ、それをどう処理したか。どんな価値観が自分を支えていたのか。そこから見えてくるのが、自分だけのオリジナルな強みです。

強みは単に「できること」ではなく、“意味を持って発揮されている能力”であることが重要です。 それがわかると、就活だけでなく、将来にわたってのキャリア形成にも大きな武器になります。

4. 【落とし穴③】過去を“点”でしか振り返っていない

「部活でキャプテンをやった」「アルバイトで表彰された」「失敗したけど努力した」——これらの経験は、どれも大切な“点”です。ですが、点だけを見ていても「自分はどんな人間か?」という全体像は見えてきません。

自己分析が進まない人に共通するのが、過去を点の集合で終わらせてしまっていることです。本来、自己分析とはそれらの点をつなぎ、線として捉えることで自分の価値観や人生の軸を明確にする作業です。

たとえば、「なぜその部活を選んだのか?」「表彰されるまでにどんな選択をしてきたのか?」といった背景や流れを追うことで、自分の行動傾向や意思決定のパターンが見えてきます。

対策:“線で捉える”視点を持つ

まずは、小学校から現在に至るまでのライフイベントを「自分年表」にしてみましょう。年ごとに、印象的だった出来事と、それに対する自分の反応や感情を書き出していくのです。

そこから、「自分はどんなときに頑張れるのか?」「どんな環境で力を発揮できるのか?」という傾向を見つけていくと、“価値観の傾向”が見えてきます。 それが、将来のキャリアビジョンを描くための土台となるのです。

一つひとつの経験を単発で終わらせず、そこに一貫性や意味を見出していくことが、自己分析を深める最大の鍵です。

5. まとめ|この春、自己分析の精度を一段深めよう

自己分析は、エントリーシートを書くためでも、面接で印象をよくするためでもありません。自分がどう生きたいのか、どんな価値を世の中に提供したいのかを探る、大切な内省のプロセスです。

27年卒の皆さんにとって、これから迎える夏インターンは、就活の第一関門となる重要なステージです。その前に、この春のうちに自分自身の理解を深め、“語れる自分”ではなく“納得できる自分”を見つけることを強くおすすめします。

あおもりHRラボでは、自己分析を一人で抱え込まず、プロのキャリアコンサルタントが「伴走型」で丁寧にサポートするサービスを提供しています。

迷いや不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。自分自身を深く知ることは、人生の選択に確かな手応えを与えてくれます。あなたが、あなたらしく進めるキャリアを一緒に見つけていきましょう。応援しています。

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