採用面接を深化させ、より自社が求める人材を採用しよう努力している担当者の間で一目おかれているのが「構造化面接」です。Googleが採用したことで注目度もアップしました。
簡単に説明すると、同じ職務に応募した応募者に同じ面接手法を使って評価するということです。つまり、すべての応募者に同じ質問をして、同じ尺度で回答を採点し、事前に決められた一貫した採用要件に基づいて採用の決定を行うものです。
ただし、構造化面接は、質問を作成するのが難しいのです。構造化面接の質問は、記述してテストする必要があります。また、面接担当者が他の質問をしないように指導する必要もあります。さらに、同じ質問が何度も出されると予想した応募者同士が、情報を交換してすべての回答を用意してこないように、質問を絶えず更新する必要があり、採用担当部門ではそれなりに難儀な事前準備が必要となるものでもあります。
元々は欧米で主流であるジョブ型雇用形態におけるものでしたが、応募者のパフォーマンスを予測できるという調査結果があり、大企業や人材を重視している企業で導入が進んでいるようです。
構造化面接の質問には、行動についての質問と仮説に基づく質問の2種類があります。
行動についての質問では、職務で求められるスキルやマインドと応募者の力量を照らし合わせることを意図した質問があります。たとえば、あなたの行動がチームに良い影響を与えたときのことを話してください。あなた自身の第一目標はなんでしたか、その目標を立てたのはなぜですか?チームのメンバーはどんな反応をしましたか?今後の目標や計画はありますか?などです。
一方、過程に基づく質問では、職務に関連した家庭の状況が提示され、「もし〇〇だとしたら、あなたはどうしますか?」といった聞かれかたをします。
一部の就活生は、定型の質問に対する応答例のようなものを、謂わば丸暗記的に覚えて、何度か伝える練習をすることが面接対策と思われている人もおられるようですが、それでどんな結果を招くのだろうかと、少し先のことや就活の本来の目的やゴールからバックキャスティングしてみることが必要だと思います。
面接におけるあなたのミッションは、応募した企業に「一緒に働きたい、自社の将来に必要な人材、将来を嘱望できる人物」といったことを面接官の記憶してもらうことだと考え、定型質問週に対しても、あなた自身の思考・経験からあなたオリジナルの言語化された回答を準備することが大切なのです。