24年卒 人気企業ランキング中間発表

24年卒業・修了予定の大学生、大学院生を対象に調査が実施されている「就職人気企業ランキング」の中間発表が公表されました。投票は11月30日まで続いています。

就活の早期化が進むなか、3年次の夏にインターンシップに参加する学生が増加している近年では、できるだけ早い段階でインターンシップに参加して、まずは業界・企業研究をしたいと考える学生が増えている傾向があります。このような学生のニーズに企業がどう応えるかで学生の評価に影響するのではないかと思われます。そこで今回は、人気企業のインターンシップに注目してみました。

文系総合

1位は、伊藤忠商事(472pt)、2位が三菱商事(271pt)、3位が東京海上日動火災保険(205pt)、4位が住友商事(183pt)、5位が博報堂/博報堂DYメディアパートナーズと続きました。【詳細はこちらで】

上位企業では、1位伊藤忠商事、2位三菱商事、4位に住友商事と、総合商社の人気が高いことが伺えます。人気の背景には、ビジネスとSDGsの展開を学ぶ連続イベントミライテラスやオウンドメディアでのCO2循環利用についての発信、MCアカデミアSummer Workshopなど、地球規模の課題解決に向けて、商社ならではのスケール間を感じるアプローチの展開があると思われます。総合商社の果たすべき役割や使命を理解してもらいながら、学生自身のキャリア形成も考えるきっかけになるようなイメージが伝わります。

インターンシップに注目してみると、3位の東京海上日動火災保険が行うプレミアム・インターンシップでは、業務分野や職種に対応したプログラムが設定されており、コアビジネス編、SPEC編 資産運用コース、SPEC編 IT戦略コースなど、学生自身の専門分野や興味に合わせて参加できるようになっています。

7位の三菱UFJ銀行では、法人営業からシステム・デジタル、サイバーセキュリティなど、幅広いプログラムを用意され、対面、オンラインといった開催形式にくわえ、日数も複数から選択可能なプログラムとなっています。

理系総合

1位は、NTTデータ(340pt)、2位がソニーグループ(279pt)、3位が野村総合研究所(NRI)(263pt)、4位が富士フイルム(221pt)、5位が富士通(201pt)でした。

1位のNTTデータは、新規システムに関するグループワークを行うワークショップ型と、事業を体験するプロジェクト型の2種類のインターンシッププログラムで約700名の参加者を募集しました。24卒学生向けには、SIer業界研究や内定者コメントの動画をYouTubeに掲載するなど、規模、内容ともに、学生に満足感を与える情報発信が魅力的です。

また、コロナ禍以降、自社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進めていることで注目を集める5位の富士通や、総合電機メーカーからITを基軸とした社会インフラ企業に変貌を遂げつつある10位の日立製作所などへの関心も高いことがわかります。環境やエネルギー問題を見据え、今すべき改革に向き合う姿が、学生の期待感につながっていると考えられます。

3位の「野村総合研究所(NRI)」、9位「アクセンチュア」に代表されるコンサルティング系も理系学生からの人気が高い。複数のインターンシップを開催するアクセンチュアのプログラムには、基軸となる戦略コンサルタントの仕事理解にとどまらず、デジタル・テクノロジー、アプリ開発といった言葉が並び、最先端のビジネスを学びたいと考える学生のニーズに応えたプルグラムも注視する点です。

採用する企業側からの課題として、具体的な仕事内容の理解や事業の強み、独自性などの訴求の声が近年多く聞こえてきます。インターンシップはその課題解決の糸口ともなる手段と機会になります。ルールの変更もあり見直し改善が進むインターンシップですが、参加した学生のキャリア初期をしっかり支える体験学習となるべきプログラムが増えることに期待をします。

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