やり抜く源になるもの

就活を真摯に活動している学生のなかには、傷つき、打ちのめされる思いをされる学生もおられます。長渕剛さんではありませんが、まさに人生の一コマ、生きる姿です。

時代の違いもあってか、これまでの人生において、傷ついたこともなければ、打ちのめされたこともない、という学生が少なくないように見え、幸せに育てられているのだろうなと、つい羨ましくさえ思えるのです。

だからなのか、「這い上がる力が欲しい」、と長渕さんの唄は続き、「先ずは君が強くなれ」と愛ある声援を贈っている、と私は解釈しています。

7月に入っても未だ内定の見通しがつかない24年卒にとっては、いろいろな意味で厳しい夏を迎えたことだと思います。それでも、腐らず、諦めず、コツコツとファーストキャリアを決まるまで活動を前に進めるしかありません。忘れないで欲しいことは、行動しない人は永遠に成果を手にすることがないことです。

厳しい状況になると試されることがあります。それは、その状況を招いたのは他者なのか、それとも自身なのか、という視点と思考がどちらにあるかが試されるのです。

これを人は「壁」といいます。壁が現れると、人は右往左往してしまうものです。あなたもそうですか?

じつは、壁の高さには秘密があるのです。ほどんどの人は壁が現れるとマイナスイメージとして受け止めてしまいます。でも、壁はその人が乗り越えられる高さで現れるものなのです。つまり、あなたが越えることができない壁は、あなたに現れないのです。コレ、気休めや慰めなんかではなく、一流と言われるビジネスパーソンならどなたでもよく知っていることです。

これまで就活を進めてきて、傷つき、打ちのめされ、時に心が折れそうになると、どうしても就活の目的が就社に傾いてしまいます。心情はよく理解できるのですが、この点だけは特に要注意です。どこかの会社に入る(就社)ことが目的になると進路を決めることはできても、あなたのキャリアに汚点をつけ兼ねません。

就活は就社ではなく、職業を決める活動です。卒業後の働く場を決めるのではなく、あなたが行う仕事を明確にすることです。ここにズレが生じてしまうことで、早期離職につながったり、ファーストキャリアでつまずいたり、あなたにとって幸福度を下げてしまう事態が起きてしまうのです。

自責・他責ともいいますが、ビジネスの世界ではやはり自責の人が求められます。「ピンチはチャンス」という表現があります。実社会では、ピンチはピンチでしかないのです。それでもそんな崖っぷちに立った時にでも自責の人は、諦めずに何とかしようとするのです。一方で、他責の人は、すぐにアイツのせいでこうなった、なんてついてないんだ、と自分は被害者であるが如く騒ぎ立て、自省もしないので失敗から学びも生まれません。

そのような人が仕事に就いた後の姿を想像すると、労働者になれても、職業人にはなれないと思うのです。

いま就活の進捗が思わしくない、厳しいと思っているあなたへ。ひょっとすると就活の崖っぷちに立っているのかも知れません。慌てず焦らず、今できることを精一杯やり抜きましょう。

就活で傷つき、打ちのめされた人ほど、実社会ではその経験が生き、仕事で活躍が期待される人材となることは、私たちはよく知っています。

あなたには、這い上がる力もあるし、弱い人間ではありません。自分の力と可能性を信じて、一歩、また一歩、進んでいきましょう。

けっぱれ!

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