今月もあと2日。企業の内定出しのピークが過ぎた頃となりましたが、実はまだ予定していた採用人数を満たせていない企業が少なくなりようです。それで、追加募集の動きも出ているようですので、23年卒の就活生のみなさんは情報収集に遅れがないようしっかりアンテナを立ててください。
先日も触れましたが、23年卒の採用活動における「採用充足率」(企業が席用を予定していた人数に対して、どれだけの人員を確保できたかを示す割合)が近年では非常に厳しい状態になっているのです。
23年卒の就活生が対象となる採用充足率が5割を超えている企業は、前年と比べ6.2ポイント減少の44.3%です。これは、採用予定数の半分を充足できていない企業が全体の6割近くになっているということです。
早期化が進んできた就活ですが、早期に内定を出してもはっきりと内定受託の意志が学生よりないこともあるようですが、さらにデータを調べてみると、学生のエントリー数が前年より減っていた企業が47.8%と割近くになっていたこともわかりました。
コロナ禍の影響で、昨年、おととしと採用を控えていた企業の中でも採用意欲が戻っている動きが見られた23年卒の採用数を前年より「増やした」企業は、前年比で6.1ポイント増の22.1%だったこともわかりました。
この状況の中で学生のエントリーが減少しているのはなぜか? 一部のマスメディアでは22年卒の専攻と比べWEBでの選考が減り、対面での選考機会が増えたことにある、とのコメントが出ていますが、大きな一因として捉えるのは厳しいと思われます。
もちろん対面での選考となると、時間的な制約や交通費などが増えることになります。しかし、就職活動の本質を考えると、数多くエントリーする方が良いみたいな傾向よりは、自分が進みたい道をしっかり見極めたうえで、応募する企業を選択している学生が増えているのではないかと捉えたいところです。23年卒の就活生の皆さんで、まだ就職企業を決定されていない方は、情報キャッチに意識を向けるとともに、自己分析を深考しながらじっくり前に進んでいきましょう。