面接で受ける質問へは、あなたについて、あなたの意見とその理由を応答することが基本です。つまり質問への応答は、あなたの価値観や思考、JobとLifeを合わせたキャリア志向などの軸をベースに語ることが大切なのです。
面接官は質問に対して何を語ったかで、質問の意図が理解できているかに関心を高く持っているのです。理由は、あなたの賢さや推考のよさ、コミュニケーション力を確かめるためです。
一般的に面接対策として想定される質問に対してどう答えるかを事前に考えて用意しておくことは、面接を受けるものとして大切な準備のひとつです。しかし、事前に準備してきたことを答えている、と面接官が感じた時点で印象の評価も下がり、残念な結果が通知されることになることが少なくないように思います。
あなたが思っている以上に面接官の見抜く力は凄いのです。
例えば、立て板に水が流れるように流暢に話ができたとしても、そこに違和感を覚えるものです。話す内容ばかりに意識が向いていて、その場の空気を読んだり、面接官の思考を察したり、自然なコミュニケーションとは異なったものになるのです。
そこに違和感が起こるのです。極端な話をすると、面接イコール質疑応答と短絡的に捉えているように思われる学生がおられますが、面接を行う側のほとんどが、面接はコミュニケーションと考えています。
すると、頭の中で自問自答を繰り返しているように観える(感じる)学生と、その場で自分軸を基に考え言葉を選びながらも誠実に返している学生との評価は月とスッポンなのです。
他にも、質問に対しての応答として、ズレた話をしている学生も多く見られます。
事前に準備してきた文章を話すことに意識が向いていると、場の空気感を把握することが疎かになってしまい、ピントのズレた話を何度もしてしまうことを招いてしまうのです。
想定問題に対して、あなたが話す内容を考えておくのならば、実際に自身で話す練習をしっかり積んでおくことが大切です。これをちゃんとしておくことで、「話す」から「伝える」そして「伝わる」スキルを養うことができます。
面接官と心を通わせながら、言いたいことを簡潔に伝える。面接の流れに沿って、質問の意図をつかんだ内容で応答する。これらのスキルが十分でないまま、何をどう答えるかに意識を向けていると、欲しい結果を得るためのコミュニケーションにはならないことを理解してうえで対策や準備を進めることがキモです。