インターンシップ中のポイント

23年夏季インターンシップからは公式に採用選考の機会となったインターンシップ。大方の学生もポジティブに捉えているように思います。インターンシップの参加が活性化している中、学生の本音を推察すると、「期間中、どこを観られているのか」が知りたいではないでしょうか。

3業種の採用に携わってきた人が、チェックしている言動、重視する能力や評価の仕方を明かした記事から紹介します。

どんな内容で行い、どう評価している?

サービス業

職種にもよりますが、チームに分けて課題を与え、現場の社員のサポートを受けながら作業を行います。最終日にチームごとに発布王しますが、部門の先輩社員が評価するという流れです。

小売業

同様なグループワークに加えて、実習も行います。実際の店舗に出て接客など一連の業務を担当してもらいますが、サポートにあたる現場の社員にも、どの学生が当社に相応しいかを観てもらっています。

住宅業

事務系は個人ワークとグループをメインに実施します。個人ワークは企画提案の課題を出し、幕政が出した解決策について中堅社員が総括のレクチャーを行います。技術系は建築物のケースごとに顧客のニーズがどこにあるかを説明し、最後は実際に設計図面の課題を与え、完成した作品を社員が個別に講評する流れです。実施中は、学生の言動を細かくチェックしています。

注視している点や評価軸については?

小売業

採用したいと思うのは参加者の2割ぐらいです。見極めるポイントは、当社に入って活躍のイメージができるかどうか。自分で考えて能動的に動き、アクションを起こす、もしくは何かを生み出さる自立した人材です。作業や実習をやってもらうとすぐに分かります。例えば課題を与えたとき、「どうやればいいですか」と質問していく学生はダメ。教えられないとやらない人だなと思ってしまう。逆に自分の頭の中で咀嚼し「こうやりたいと思うんですが、この方向でいいですか」と、自分なりのアプローチのやり方が考えられる人はOK。ここが2悪と8割の違いです。

サービス業

社風が合うかどうかを見ています。企業によって違うし、のんびりした社風もあればせっかちな社風もある。そして、給与の高さやネームバリューがあるから入りたいという人ではなく、やりたい仕事のためなら労働時間が増えても多少のことは我慢して、周りともうまくやれそうな人。なかなかいないのですが。

住宅業

見極める指標として、現場の協力者全員に共通の評価シートを渡し、同じ目線でチェックしています。特に最近は先輩社員とのコミュニケーションギャップが原因で辞めていく若手もいるので、「ストレス耐性があるかどうか」は気にする項目ですね。書類や適性テストでは、そういった本当のところは分からないので。

サービス業

当社でも、会社が大事にしている「協調性」や「チームワーク」などコンピテンシー(行動特性)評価シートを関係者みんなで共有、点数をつけています。例えば集団作業の様子を見て「チャット気が短いな、いろんな職種の人と協力するのは難しいかな」とか「人の話を聞いていないな」とか、かなり細かく見ています。

小売業

学生の能力を深掘りできるのがインターンシップの魅力ですね。現場の実習では、店長の上のエリアマネジャーになれる人材かどうかを見ています。店長候補の人材なら、ぶっちゃけ、簡単に採れます。問題は、その上のエリアマネジャーなど幹部人材の資質があるかどうか。目の前の仕事を一生懸命にやるだけではなく、いろんなところに目が行き届き、業務改善の指示を出せて物事を俯瞰的に見るのがエリアマネジャー。そこに行き着くまでに折れずに、余裕で店長になれ、さらにその上にも行けるかどうかは、実習をやってもらえばすぐに分かります。

サービス業

現場の社員の評価だけで合格点を出さないようにしています。修了後に評価会議を行って、全員の評価が高い学生を囲い込む。

小売業

確かに店舗のスタッフが「あの学生はいいですね」と言っても、店長止まりで、それ以上の伸びしろがない学生もいます。

これからインターシップに参加する学生にアドバイスを

住宅業

書類の内容は素晴らしくても上手く話ができない学生もいます。逆に、書類は大したことはなくてもしゃべったら天下一品という学生も。これはグループワークを通して、一目瞭然で分かります。質問の意図を解釈し、的確に答えているか。話が分かりづらき、話が長いなど、特に営業のプロの先輩社員は一発で見抜くんですよね。そうした準備は早いうちからやったほうがよいと思います。

サービス業

どこを見ているかは会社によって全然違うので、闇雲に準備しても空振りに終わってしまうかも知れません。やはり事前にOB・OGに合い、どんな人が多いか、どこを見ているかといった情報を取ることが大事だと思います。必要だと思っていたことが「そんなの関係ないよ」という会社もあるかもしれません。社風の違いで視点が違うことを、頭に入れておいた方がいい。

小売業

学生から「就業体験としてアルバイトをした方がいいですか」と聞かれましたが、それよりも、今まで大学で学んだことや経験したことを自分の頭で考えて整理し、インターンシップや採用面接で、何を伝えるかを明確にすることが大切だと伝えました。

住宅業

志望業種や釋種が決まっている人は、ターゲットを決めてアプローチを続けること。自分なりの意志をもってインターンシップに多く参加していれば、自分で方向性が決められる人材だと業化される可能性もあります。

3氏の話から、いずれも中堅以上の企業であろうと推察されます。学生の皆さんは既に承知のこととは思いますが、就活には唯一解は存在しません。しかし、勝ち筋はあるものです。その勝ち筋というのは何か。これは自己分析と企業研究ではっきりするものだと考えています。3年次のインターンシップで成果をしっかり掴みたいと考えている学生が多いことも事実です。そういった傾向から大学2年次の夏休み明け辺りから自己分析に着手される学生が増えているように感じています。その手掛かりとしてお役に立てていただきたいテーマのひとつ、「交流分析で自己認識を探るヒント」を6月のラーニングカフェで行います。通常は2日~3日を使って行う基礎講座を自己分析のヒント探しに特化し半日で学んでいただけるプログラムになっています。詳細が決まりしだいトップページのINFORMATIONでご案内を致します。

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