就活生が悩みを抱える一つがガクチカではないでしょうか。ガクチカの書き方・つくり方といった情報も数多くあります。参考になる情報が多くありますが、学生のなかには「自分が極々普通の学生生活を過ごしてきたので、キラキラしたような話はない・・・」と落ち込んでしまう学生もおられるようです。今回は、そもそもガクチカをどのように捉え、どう書く/話すと、自分らしく相手に伝わるかについて触れてみたいと思います。26年卒業予定の皆さんにお役に立てれば幸いです。
最初に、ガクチカはどんなエピソードでもいいということです。留学や全国大会優勝、部活で部長を務め、○○で表彰されたといったエピソードがないと聞いてもらえないと考える必要は全くありません。
ガクチカは、あなたがその行動を起こすときに何を考え、どういうことを実際に行い、結果を受けてどう改善していったか、という流れで伝えることが大切です。
もう少し詳しくお伝えすると、フォーカスする行動を6つのプロセスで振り返ってみることです。
- 意図(Intention) あなたが本当に望む結果は何だったか?
- 意識(Attention) あなたの意識とエネルギーはどこに向いていたか?
- 認識(Perception) あなたはどんな体験をしたか?
- 選択(肢)(Choice) あなたにはどんな選択肢があったか?
- 行動(Action) この結果をもたらした行動は何か?
- 結果(Result) あなたはどんな結果/成果を手にしたか?
ガクチカは個人の実体験が伴う話だけに、それを読む採用担当者や聞く面接官も興味関心の高まる項目の一つとなります。あなたのガクチカを就活で活かすためには、志望企業や業種を考えて、そこにあったエピソードにすることがポイントです。
たとえば、スタートアップ企業と伝統ある大手企業で全く同じガクチカを話すと、片方の企業では非常にいい反応をもらえても、もう片方の企業では無反応に近いことがあり得るということです。
もし、あなたが得た結果が「望んでいない結果」だとしても、それをもたらしている自分の思考や行動パターンに気づくことが大切です。その気づきを学びに変えたことや、学びを活用したことがあれば、エピソードに充分昇華できると思います。
ですので、もしあなたが志望する企業や業界にあったエピソードが持ち合わせていないとしたら、エピソードが作れる経験を積む必要があることを理解してください。
新卒採用の現場では、「聞き飽きた」といったガクチカが存在しています。テンプレートをそのままコピペしたかのような、その人らしさが全く伺えないようなエピソードです。一方で、「物事の考え方や捉え方が良く伝わり、やり続ける力が一定レベル持っていることも、人柄も望ましく感じて、一緒に働きたい」と思うガクチカがあるのも事実です。そのようなガクチカを伝えることができる学生はその時点で内定確定となるでしょう。
上述した6つのプロセスにそってエピソードを練り上げることで、オリジナリティあるガクチカをつくることができるでしょう。