「大学生活を満足して過ごしているか?」を尋ねた問いに対して、24年卒の7割以上が「満足な大学生活を送れていない」と回答していることがわかりました。
24年卒学生の声
- 入学して最初の2年は自粛ムードで、少し緩和されたらもう就活だった。
- 一年生の時に大学に行けず、交友関係など広げることができなかった。その影響が今も出ている。
- 授業がオンラインになったり、アルバイトも休業したりという機関が多かったので、ガクチカで答えられるようなことが少ない。
現在3年生の24年卒は新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限などの影響を入学時から受けた学生です。満足した学生生活を送れていないと感じていることは、ガクチカにも影響していることは多くのメディアなどでも取り上げられていて、新卒採用側としては周知の事実でもあります。一方で、就活を行う当事者である学生は、ガクチカにできるエピソードが自分には無い、或いは見つからないと焦ったり悩んだりする傾向があります。それは、コロナ禍以前のキラキラしたガクチカの事例などを読んだりして、そうなってしまうのかもしれません。
ただし採用を行う企業側の視点でお伝えすると、ガクチカにキラキラしていたり、派手で奇をてらったりした話を望んでいるわけではないのです。あくまでもその人の人的資質にフォーカスを当てているのです。
地味な活動と思える中にも、あなたのお人柄をしっかり伝えることができるものです。ガクチカを考える際のポイントは、一人でこもるだけではなく、あなたをよく知っているご両親や親友、先生などの力を借りることもポイントです。
まずは、これまでにあなたが取り組んできたことについて、①しっかり整理して、②自分で気づいたアピールポイントを書き出す、③ここまでで一度自力でガクチカを組み立てる、④あなたをよく知る人に③を聞いてもらい、自分では気づいていない点をフィードバックしていただく、⑤フィードバックをもとに、③をブラッシュアップしてガクチカを完成させる。
国内の大学で学生生活を過ごして、聞く人が驚くような経験をする学生はほとんどおられません。先日も触れましたが、多くの学生は学業・部活・アルバイトで、体験の多くが似たり寄ったりであるのがごく普通のことだと思います。大切なことは「どんな経験をしたのか」より、その経験を通して、「何を学び、何を得たのか」です。
ガクチカは、あなたの人間的資質をしっかり伝えることができる文脈であることを大事にして、あなた固有の経験をあなたの言葉で言語化してみて、それをあなたをよく知る心友に聴いてもらうい、ブラッシュアップを何度か行うことがミソです。