近年、就活生コンサル会社が就職先として注目を集めていることに、元ファームで働いていた身としては嬉しく思っています。収入面や成長スピードだけを見て志望されている学生もおられるようですが、仕事理解を一定以上しておかないと面接通過は困難だと考えて準備を進めてください。
まれに昔の友人からコンサルの仕事について質問や相談を受けることがあります。その多くは、お子さんが就活を迎えるお年頃になられて、「コンサルってどんなことするの?」と聞かれ答えられないとか、なかには嬉しいことにコンサル志望で少し詳しく知りたいと連絡を受けることがあります。
詳細については割愛しますが、コンサル会社も他の会社と同様に経理、財務、法務と言った仕事やIT系の仕事を専門に行う部署もあります。この辺りは就活生なら想像がつくでしょう。それでコンサルタントの仕事ですが、「お客様の問題発見と、課題解決を支援する」ことだと答えています。
具体的には、①お客様の話を聴き、②現状把握に努め、③問題を整理して、④問題を解決すべき課題として言語化する、流れで仕事を進めます。
課題が言語化しないと、誰も課題を認識することはできません。言語化された課題がお客様の組織で共有され、構成する人によって解決に向かって行動が起こるのです。
コンサルタントが持つセオリーに次の言葉があります。
思考の質は、言語化の質を決める。
言語化の質は、アウトプットの質を決める。
アウトプットの質が高ければ、人の心を動かす。
人の心を動かせば、行動につながる。
なので、何よりも思考の質が求められます。勿論ファームに入社後は徹底的に鍛えられますが、入り口の時点で一定レベルの資質の有無を評価されているものです。周りにコンサル志望の方がおられましたら、教えて差し上げてください。
コンサルティングの料金は決して安い買い物ではありませんので、お客様はコンサルを呼び寄せる際には、それ相応の覚悟をされているものです。
私は、「人は自分の力で成長しようと考えない限り、成長することはできない」と考えています。コンサルのお客様は少なくても、自分の力で成長しようと考えている(覚悟)をされていることが殆どですので、仕事の質が自然と高くなります。ゆえにその質に対応できる能力や力量をコンサルタントには求められることになるのです。
ところで、あなたは「問題」と「課題」をそれぞれどのように定義して普段使っておられるでしょうか?コンサルに限らず、企業に勤めると必ず出てくるワードだけに、この機会に二つの言葉の定義を押さえておきましょうね。
厳しい残暑が続きますが、くれぐれもご自愛ください。25年卒の皆さんは当事者意識を持って、そろそろ腰骨を立て、就職への活動を進めましょう!