24年卒の学生に「志望する業界が決まっていますか?」と尋ねたところ、「明確に決まっている」学生は3割強で、「なんとなく決まっている」が5割近い学生でした。
どの業界で働きたいかということについては、ある程度絞り込みができている学生が多数であることがわかります。ただし、この結果は11月後半に行われた結果ですので、年末を控えた今は少し動きが出ているかと思われます。

志望業界を決めた具体的なきっかけについて尋ねた回答で最も多かったのが、「インターンシップや仕事研究プログラムに参加して興味を持った」51.8%でした。インターンシップ等の職業体験が就活の一環としてしっかり定着していることが伺えます。
インターンシップ等の参加は選考に有利になるといった話もチラホラありますが、それ以上に就活生にとっては志望する業界・企業を決める重要なファクターであることを理解いただけると幸いに思います。

折角ですので、今年の2月にマイナビから発表された、「22年卒、23年卒、24年卒、就活スケジュール比較調査」のデータもご紹介します。
志望業界を決めた時期(まだ決めていない学生は決める予定の時期)について尋ねたところ、「3年生の10-12月」(26.6%)や「3年生の7-9月」(21.7%)が多く、7割弱の学生が3年生の12月までに志望業界を絞り込んでいることがわかります。また、「2年生の9月以前」と回答した学生も14.3%に上り、2年生の間に18.0%の学生が志望業界を決定するなど、早期に志望業界を決定する層が存在することがわかります。

次に、志望企業の決定時期については、「3年生の10-12月」(26.7%)が最も多く、次いで「3年生の7-9月」(17.7%)、「4年生の4-6月」(16.9%)という結果でした。また、「2年生の9月以前」に志望企業を決めた学生は15.9%と、かなり早期から志望企業を絞り込んでいる学生層が存在することがわかります。一方、「4年生の4-6月」と回答している学生も16.9%となり、志望企業の決定時期は分散傾向にあったようです。

就活は「焦らずじっくり取り組む」ことが大切である旨を時々お伝えすることがあるのですが、それとは全く逆である「先手必勝」であることもお伝えしています。矛盾撞着に思われてしまうかも知れませんが、本人はいたって真面目に話しているのです。要は、その対象や状況によって、「急げ」とも「あわてるな!」ともお伝えしているということです。
就活における意思決定権は、当事者であるあなた自身にあるのです。だから、あなたらしく意思決定を行えばそれでいいのですが、忘れていただきたくないことは、来年あなたが充分納得して就活を終える日を迎えることができるように、今できることを先延ばしせず真摯に取り組むことではないかと思うのです。